みつ子最近お会いした方から「私、太っているから着物は無理なんです」と聞かされました。
以前、レンタル着物店で働いていた時、
何千人と着付けしてきた経験から言うと、それは大きな誤解です。
むしろ、ある程度ふっくらした方のほうが、着物がきれいに決まり、着ていても楽そうだと感じる場面を、何度も見てきました。
結論:ふっくら体型は、着物に向いています
もちろん例外はあります。
- 着物の幅や丈が、物理的に足りない場合
- 胴回りに対して帯がどうしても足りない場合
こうしたケースは、正直に「難しい」とお伝えします。
ですが、
一般的に「ちょっとふっくらしている」と感じている方の多くは、まったく問題ありません。
それどころか!
着物向きの体型なのです。
なぜ?:着物は「まっすぐ」な衣服だから
着物は、洋服と違って
体のラインに合わせて作られていません。
形はとてもシンプルで、基本は「まっすぐ」。
そのまっすぐな布を
体に沿わせて、立体にしていくのが着付けです。
ここでポイントになるのが、体の凹凸。
- 出たり
- 引っ込んだり
- 急に細くなったり
こうした凸凹が大きいほど、
着物と体の間に隙間ができ、体に沿いにくくなります。
若い頃の姉の着物です。70歳過ぎた今は補正無しでも着崩れません。
特に、この写真のような袖無し羽織が体型をよりまっすぐに縦長に見せてくれます。
袖がないのでなお一層スッキリ縦ラインを強調してくれるだけでなく、高齢者にとって、袖がないので脱ぎ着がとても楽です。
リサイクルショップ彼方此方屋で反物を購入して知人の和裁士さんに仕立ててもらいました。


補正の目的は「細く見せること」ではありません
バストを押さえたり、出っ張ったお腹を引き締めるなど、よく誤解されますが、
補正の目的は「細く見せること」ではありません。
目的はただひとつ。
体を筒形に近づけることです。
体の
・出っ張り
・くぼみ
をなだらかに整え、
布が無理なく、素直に体に沿う形を作ります。
その結果、着物にきれいな縦のラインが生まれ、自然とスッキリした印象になるのです。
ある程度ふっくらしている方は、
- 体に張りがある
- 紐がずれにくい
- 帯が安定しやすい
結果として、
着崩れしにくいのです。
「え?逆じゃないの?」
と思われるかもしれません。
でも実際は、
細くて凹凸が多い体型の方のほうが、着崩れしやすいことも少なくありません。
下の写真は久しぶりに補正なしで付下げを着ました。以前は和装ブラとアンダーバスト・ウエスト補正をしていましたが、このときは寒かったのでユニクロのヒートテックブラトップだけ着用しました。それだけ、知らないうちに体がふっくらしてきたということです。




ヒートテックブラトップは後ろ側も衿ぐりが大きいものを選んでください。
ヒートテックのブラトップだけでは胸元がなだらかになりにくい方は、
その上から補正ブラを重ねてつけると、ラインが整いやすくなります。
その際は、締めつけを防ぐために、
いつもより少しゆったりしたサイズを選ぶのがおすすめです。
伊達締めいらずのゆったり固定できるコーリン和装じめはおすすめです。
着られないのではなく「着ていないだけ」
これまで着物を諦めていた方の多くは、
- 体型のせいだと思い込んで
- 試す前にやめてしまった
それだけ、という場合が本当に多いのです。
着られないのではありません。
着ていないだけ。
迷っているあなたへ:一度、着てみてください
もし今、
- 「私には無理だと思っている」
- 「迷惑をかけそうで不安」
- 「似合わなかったらどうしよう」
そんな気持ちがあるなら、
それはとても自然なことです。
でも、
体型だけを理由に、着物を遠ざけてほしくありません。
一度、きちんと着付けてもらったりご自分で着てみてください。
鏡の前に立ってみてください。
「思っていたのと違う」
そう感じる方が、ほとんどです。
まとめ
思い込みを外すと、着物はもっと身近になります。
- ふっくら体型=着物が着られない、は誤解
- 着物は筒形に近い体型ほど安定する
- ある程度のふっくらさんは、着崩れしにくい
体型は欠点ではなく、着物では“強み”になることもあります。
着物は、
選ばれた人のものでも、
細い人だけのものでもありません。
「私には無理」
その思い込みを、そっと外すところから、
着物を、始めてみませんか?
最後までお読みいただき有難うございます。この記事が参考になれば嬉しいです。










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