費用ゼロ!【袖丈の合わない夏用喪羽織】あっという間に有効活用する方法!

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【袖丈の合わない夏喪羽織】あっという間に有効活用する方法!

着物好きの方なら、一度はこんな経験があるかもしれません。

「大切に受け継いだ羽織なのに、裄や袖丈が合わなくて着られない…」

特に喪羽織は出番が限られるため、タンスに眠ったままになりがちですよね。

でも実は、袖を外すだけであっという間に普段から活躍できる『袖なし羽織』 に変身させることができるんです!

今回は、私が姉の夏用喪羽織を実際に有効活用した方法をご紹介します。

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目次

袖丈が合わない喪羽織、そのままでは着られない理由

姉から譲り受けた夏の喪羽織、いざ羽織ってみると 裄や袖丈が自分の着物と合わないことに気づきました。

姉の羽織は私より袖丈が長めで着物の袖が羽織りの袖から出てしまいます。そのままではきれいに着られないのです。

また、昔の羽織は裄や袖丈は寸法的に小さく着られないのです。

また、長羽織がトレンドの今は羽織丈は短く流行遅れな感じがするのです。

そのままでは出番がなく、結局タンスで眠らせてしまいがち…。夏用喪羽織という性質上、着用の場も限られるので、余計に「どう活かしたらいいのか」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

紋入り羽織も普段着に活かせる

また、紋が入っている羽織については、普段着には向かないと考える方もいるかもしれません。

でも私は、概念を変えて、紋を一種の飾りとして捉えれば、それほど気にする必要はないと思います。落ち着いた色合いの袖を外した羽織なら、ベストのような感覚で普段の着物にも自然に合わせることができます。

最近では、喪服専用という考え方も変わってきて、黒い羽織りとしての使い方も紹介されています。

最終的にカジュアルシーンなら誰に迷惑をかけるわけでもないので気にせず着て大丈夫です。

万が一、着物警察(着物のルールやマナーに厳格な人)に咎められたら、そうなんですね!とサラリと受け流します。

気になる人は以下の記事もお読みください。

袖を外すだけ!あっという間に「袖なし羽織」に変身

思い切って 袖を外してみる ことにしました。

針や糸で大掛かりなリメイクをしなくても、袖付け部分の糸を外すだけでOK。

実はこのアイデアは、以前ある着物愛用者さんから教わったものです。

私も以前、男物の古い黒夏羽織を譲り受けた際に、袖を外して「袖なし羽織」として愛用していました。その時は袖を外すと反物の端が出てきたので、そこを細い三つ折りぐけにして仕立て直しました。簡単でしたが、ひと手間が必要でした。

暑い時期の塵除けとして、着付け教室の行き帰り、便利すぎて、ヘビロテし、穴が空いてしまいました(泣)

男性用の夏羽織を袖無し羽織にして生地に穴が空くほど愛用していました
2022年、男性用の夏羽織を袖無し羽織にして生地に穴が空くほど愛用していました

ところが今回の女性物の喪羽織は、縫い代が最初から折り込まれて縫い止められており、何もせずともきれいに仕上がる のです。

まさに「あっという間に」袖なし羽織が完成してしまい、手間いらずで驚きました。

するとどうでしょう。袖がなくなっただけで、裄や袖丈、羽織丈も気にならず、ぐっと軽やかで涼しげな雰囲気に!

もともと透け感のある夏羽織なので、袖がないことでよりスッキリとした印象になり、まるで最初から「袖なし羽織」として作られたように見えるのです。

フリルブラウスをインナーに着てデニム着物を和洋折衷コーデで楽しみました。違和感無しの袖無し羽織です。

姉の夏喪羽織を袖を外してデニム着物にも愛用中
2025年9月、姉の夏喪羽織を袖を外してデニム着物にも愛用中
蘭の花の透かしが入った喪羽織
蘭の花の透かしが入った喪羽織

袖なし羽織を普段に取り入れる楽しみ方

袖を外した喪羽織は、普段の着物にさっと羽織るだけで大活躍。

黒一色なので落ち着いた印象ですが、夏らしい透け感があるため、堅苦しくなく涼やかにまとえます。

例えば、

  • ちょっとした買い物や散歩 に羽織って
  • シンプルな着物コーデ のアクセントにして
  • 夏の夕方の外出 に涼感をプラス

と、気軽に楽しめるようになりました。

喪羽織ならではの落ち着いた色合いは、かえって普段着物の華やかさを引き立ててくれます。

紋が入っていても袖無し羽織りならカジュアルに着て楽しめます
紋が入っていても袖無し羽織りならカジュアルに着て楽しめます

喪羽織を袖なし羽織にするメリット

袖なし羽織にすることで得られたメリットは思った以上に多くありました。

  • タンスの肥やしを減らせる ・・・ 着られないまましまい込むより、普段から使える重宝な一枚に。
  • 普段のおしゃれに取り入れやすい ・・・ 黒一色は合わせやすく、着物の柄を引き立ててくれます。
  • 受け継いだ着物を活かす喜び ・・・ 姉の羽織を今の暮らしの中で生かせることが、とても嬉しい体験になりました。

洋服の黒いシースルーカーディガンをワンピースの上に羽織ってカジュアルながらも、きちんと感が出る感覚に似ています。

9月後半、袖無し羽織を木綿着物の上に羽織って名古屋帯をカバーしています
9月後半、袖無し羽織を木綿着物の上に羽織って名古屋帯をカバーしています

まとめ 〜喪羽織を眠らせない工夫〜

袖丈が合わない夏の喪羽織も、袖を外すだけであっという間に袖なし羽織に。

難しいお直しをしなくても、日常のおしゃれに活用できる一枚へと変わります。

タンスで眠っている羽織があれば、ぜひ同じ方法を試してみてください。

「着られない」から「普段に楽しめる」へと変わる、その一歩がとても楽しい体験になると思います。

亡き姉のしつけがついたままの夏用喪羽織りの袖を外しました
亡き姉のしつけがついたままの夏用喪羽織りの袖を外しました

最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が参考になれば嬉しいです。

着付け教室を開校しています。ご質問等お気軽にお問い合わせください。

【袖丈の合わない夏喪羽織】あっという間に有効活用する方法!

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