
最近、着物を着て出かけるのがちょっと億劫になってきました。
着物を着ること自体は大好きなんです。でも、「着物で出かけよう!」と思えるまでが、なかなか大変で…。



おっしゃるとおり私も着て出てしまうとよいのですがそれまでが問題です。特に暑い夏は体力的にもハードルが高いです。



特に困るのが、荷物が増えること!
着物の時に限って、なぜか持ち物が多くなってしまうんですよね。
もっと気軽に楽しめたら、着る機会も増えるのに…と感じているのは私だけかしら?



若い方でもそう感じるくらいですから、私たちシニア世代にとっては、なおさら深刻な問題かもしれません。
とはいえ、着物でお出かけすると、やっぱり気分がちょっと特別になります。そして、周りの人からも嬉しい反応があって、それも楽しみのひとつです。
今回は、「着物で出かけたいけど、なんだか最近ちょっとおっくうで…」という人に向けた、年齢を重ねた今だからこそできる工夫や、無理なく楽しむためのヒントをご紹介します。
準備と工夫の5つのコツ
歳を重ねても着物を楽しむために必要なのは「準備」と「工夫」が大切です。
① コーディネートを事前に決めておく
② 手荷物はできるだけ軽くする
③ 体調に合わせて無理のない着方をする
④ 季節の便利アイテムを活用する
⑤ 自分が思うほど他人は見ていない
少しの準備と工夫で、そんな億劫さをぐっと減らすことができるんです。
なぜ億劫に感じてしまうのか?
- 着物でのお出かけは、どうしても洋服より手間がかかります。
- 準備することが多く、気候や体調の影響も大きい。
- そして着物のときに限って、なぜか荷物も増えるんです。
- 帰宅後の片付けが洋服より多いのも手間です。
しんどくならないための5つの工夫実例
① コーディネートを事前に決めておく(準備をしっかりする)
着ていきたい予定や場所が決まったら、ちょっと時間をかけてコーディネートを考える。
その時に、いつもと違うコーディネートを試してざっくり着てみる。年齢とともに変化して今までと違う感じが似合うようになっているかもしれません。
バッグや草履も天気に合わせて選んでおく。雨になりそうなら雨草履と撥水足袋、雨コートなど。
何通りか組み合わせて、写真を撮っておくのがポイントです!
あとで迷わずにすみますし、シニア世代にはこの「視覚的な記録」がとても助けになります。
準備ができると安心で億劫のハードルが一つ下がります。
この時点で、ちょっとワクワクしてきませんか?
お友達とオフィスで勉強会やハンドメイドのお話会へ。博多紗献上帯で軽やかに自作のガラスの帯留めでポイントを。


リュックを背負いやすくするためぺたんこの吉弥結びです。


② 手荷物は最小限にできるだけ軽くする
着物のとき、荷物が重たく感じることってありますよね。
私は、すぐ取り出したい物は帯の間やたもとに分散して収納しています。
バッグひとつで持つより、実は重さを感じにくくなるんです。
最近では、着物の袖をリメイクして作ったリュックを使っています。
もともとは着物だったので見た目にも自然で、手が空くのでとっても快適。おすすめの方法です!
ハンカチ、ティッシュは着物のたもと、札入れと小銭入れは胸元、スマホやセンスは帯の間に収納すると全重量は変わらないのに案外軽く感じます。←これいつもやっているコツです。
ちなみに札入れは知人にいただいた畳縁のコンパクトなものです。長財布は卒業しました。カードも一枚、小銭入れは残布からの自作です。これで困ることはありません。


③ 体調に合わせて無理のない着方をする
結婚式やお茶会、パーティーなど、相手がある特別なお出かけでない場合は、自分自身の体調に合わせて着物や着方を選ぶ。
つまり、楽しみのためのお出かけなら、身体が楽な着物を選んで無理のない着方をして出かけます。
今回の6月中旬、35度の真夏日には、思いきって麻の小千谷縮に。
麻の小千谷縮、本来は盛夏の着物です。
汗取りインナーに「くノ一麻子」、麻の襦袢だけで、裾除けは省略。
これだけでも充分快適に過ごせました。
体調や気温に応じて、「今日はこのくらいでいいか」と肩の力を抜くのも大事です。
麻は体感温度を2度下げると聞きました。実際、ひんやり感は感じます。
④ 季節の便利アイテムを活用する
暑い時期は保冷剤・扇子(ハンディーファンでもOK)・日傘など。
寒い時期にはカイロ・ヒートテックの肌着・スパッツ・毛皮のスヌードなど。
和装に洋風の便利アイテムをうまく取り入れることで、ぐっと快適になります。
「着物だからこうしなきゃ」という枠を外して、自分に合ったスタイルを探してみましょう。
和洋をうまく組み合わせて便利なアイテムを取り入れることで少しでも快適に過ごせる工夫をしてみましょう。
収納例です。もちろん胸元の財布類は隠します。


麻のハンカチに保冷剤を包んで後ろ衿に忍ばせます。溶けるまでこれがいい仕事してくれます。


⑤ 自分が思うほど他人は見ていない
「着崩れたらどうしよう」「この組み合わせ、変に見えないかな」
そんなふうに気にしてしまうこともあるかもしれません。
でも、大丈夫。
周りはそこまで細かく見ていませんし、むしろ「着物姿、素敵ですね」と好意的に見てくれていることがほとんどです。
まずは、自分自身が楽しめればそれでOK!


自分らしい着物時間のまとめ
今だからこそ、自分らしい着物時間を
年齢を重ねた今だからこそ、無理のない着物とのつき合い方を見つけたいものです。
完璧を求めず、準備と工夫で「ちょっと面倒」を「今日は楽しみ!」に変えていきましょう。
私も「今日は着てみようかな」と思える日が、少しずつ増えています。
どうぞ、あなたもあなたらしいペースで、着物を楽しんでみてくださいね。
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