
着物を着るときの補正、何を使えばいいか迷っていませんか?
人のおすすめをそのまま選んでしまうと、「思ったより使いにくい…」「結局ムダになった…」なんてことも。実は、補正はやり方次第で必要なものが変わるんです。
そこで、着付け講師として30年以上の経験を持つみつ子が、「どんな補正が本当に必要なのか?」「そもそも補正は必要なのか?」 を実際に試して検証しました!その結果を、分かりやすく解説します。
補正の見極め方
補正をしないまま袋帯などの重い帯を締めると、時間が経つうちに帯がずれて動いてしまいます。
また、着物自体が重かったり、ツルツルした生地だと滑って着崩れの原因に。
補正の役割は、体のくぼみを埋めて凹凸を少なくし、帯や着物が動かないようにすることです。
適切に補正をすることで、着崩れを防ぎ、より美しい着姿が保てます。
※ただし、正装や準礼装の着付け(他装)の場合は、基本的な補正を入れるのが一般的です。この記事では、自分で着るとき(自装)の補正についてお話しします。



みつ子さん、補正って人によって最適なやり方が違うのね。
なかなか難しいわ。



みね子さん、自分に合った補正を見つけるのって、本当に大変なのよ!



そもそも補正はなぜ、必要なの?



補正は、着付けの仕上がりの美しさや、着付けのしやすさに大きく影響します。
特に、染めの着物は補正をしないと着崩れしやすいことが多いです。



じゃぁ、みつ子さんはなぜ、補正なしを試したの?



それはね、着物の専門家で有名な大久保信子先生の雑誌の記事を読んで、補正なしで着てみたくなったの。
もし補正なしでも綺麗に着られるなら、その方が楽でいいでしょ!



みつ子さん、それで結果はどうだったの?補正なしできれいに着られたの?



では、写真も使いながら、そのことについてお伝えしますね。


上記の写真はウエスト補正なしです。着ていて楽で特に着崩れはなかったです。


上の写真は、ウエストをしっかり補正して着たものです。もちろん、着崩れは一切ありませんでした。
2つの写真を比べると、補正をした方が帯にしっかりとしたハリがあり、ウエストの窪みも少なくなっています。
紬のように、生地がしっかりした着物は補正なしでも問題ありませんが、やはり補正を入れた方が着姿は綺麗に見えます。
つまり、着物によって補正が必要かどうかが変わるということです。紬の場合は、楽に着られる方法を選ぶのがベストです。
自装で訪問着や色無地、特に柔らかい染の着物を着る場合は、しっかり補正をした方が綺麗に着ることができます。
訪問着の時は胸元とウエストに補正をします。



じゃぁどんな補正を選んだらいいの?



いろいろ試してみて、自分に合った補正を見つけていくしかないですね。
補正の役割
着付けを習い始めたときに、必要以上に補正を入れてはいけないと教わりましたが、その見極めが本当に難しいです。
だから、補正を少なくして実際に着てみて、どうなるか試してみるしかありません。
着物は、襦袢(じゅばん)がきれいに着られていれば、その上に着る着物もきれいに着ることができる、というのが基本です。
大久保先生の仰るように
補正ナシできる場合、襦袢の衿はある程度しっかり抜くのがコツです!
前の方に戻らず衿元が落ち着きます。


まず、襦袢を補正なしできれいに着てみてください。
着崩れが起きるかどうかは、着るものや帯によって異なります。
- 1. 普段着で半幅帯を使う場合は、補正なしでも大丈夫です。
- 2. 名古屋帯を使う場合は、紬や綿の着物なら問題ありません。
- 3. 染めの着物で袋帯など重い帯を使う場合は、補正が必要です。重い帯は着ているうちに動いてしまいます。
- 4.着物が重かったりツルツルした生地だと、動きやすくて着崩れが生じます。
補正の役割は、体のくぼみを埋めて帯や着物が動かないようにすることです。
要するに、動いて困る部分に補正を入れれば良いのです。
どの着物や帯を使うか、また体型によって補正の方法が異なるので、自分にぴったりの補正を着物ごとに見つけてください。
補正グッズの探し方



結局、補正は一人ひとり違うので、一律ではないんですね。



そういうことになりますね。自分に合った補正を試してみて、良ければそれで大丈夫です。日によっては、補正なしで楽に着たい日もあれば、今回はきちんと着たいと思うこともありますよね。



みつ子さん、そうよね!少しくらい着崩れても、楽な方がいいわね。
だって、プロとして着物の仕事をしているわけじゃないし。



あまり厳密に決めすぎると、楽しめなくなりますでしょ!
着物は、腰紐、帯枕の紐、帯締めの3つをしっかり締めておけば、脱げる心配もないのよ。



もちろん、目指すのは綺麗で楽な着付けだけど、着付けを仕事にしているわけじゃないなら、気楽に着ることの方が大事なのよ。



でも、やっぱり、着るからには綺麗に着たいわ。



それなら、市販の便利な補正グッズを揃えるのもひとつの方法かもしれませんね。
基本的に、誰にでも合うように作られているので安心ですし、そこから足したり引いたりして調整すれば、より楽に着ることができると思いますよ。





私の場合、胸元の補正には、たかはしきもの工房の和装ブラ(上の写真のもの)を使用しています。
ウエストの補正には、同じくたかはしきもの工房の満点腰すっきりパッドに、インナーメッシュをプラスしています。
また、ヒップの補正もこれを使うことで一石二鳥になり、手間が省けてとても便利です。
この組み合わせだと、安心して補正ができます。
メッシュは一時的に必要性を感じずに外していたこともありましたが、今ではパッドに入れて使っています。
補正は、体型の変化に合わせて見直すことが大切です。
また、それぞれのアイテムのサイズは、ご自身にぴったり合うものを選んでください。
補正グッズは面倒だと思わず、必ず試着して、アドバイザーさんに相談しながら決めることをおすすめします。
補正グッズは、決して安価ではありませんが、きれいで楽な着付けに重要なアイテムです。
ご自身に合ったものを選んで組み合わせ、長く大切に使えば、十分に元が取れるはずです。
夏は和装ブラが暑く感じるので、その代わりに「くの一麻子」と満点腰すっきりパッドを愛用しています。
麻綿はタオル補正に比べて涼しく、実際に試してみてその効果を実感しています。
「くの一麻子」と満点腰すっきりパッドの組み合わせは、汗対策もばっちりで、1枚で補正を兼ね備えきれいに楽に着ることができます!


歳を重ねると、どうしても体力が落ちてきます。補正なしでも着ることはできますが、簡単にできる補正アイテムを用意しておくと、着付けのストレスも減らせます。
「くノ一麻子」は少し高価ですが、汗抜きの手入れも減り、着物の熱中症対策にもなります。
補正なしで正絹の夏着物を着ることは絶対に避けた方がいいです。
2回汗抜き洗いをしていても、数年後に浮き上がってきて染め直しをした経験があるので、きものや帯に汗を付けないように気をつけてください。


落としきれなかった汗が原因で、数年後に変色が浮き上がってきた縦絽の夏着物があります。そのため、染め直しをすることになり、手間と費用がかかってとても大変でした。もう懲り懲りです。
そのため、夏の着物のお出掛けが続いても対応できるように、私は「くノ一麻子」を2枚目も購入して愛用しています。
まとめ
補正の役割
体の凹んでいる部分を補って、着物が動かないようにすることです。
補正の有無
- 半幅帯なら軽いので動きは少なく補正無しでも大丈夫です。
- 名古屋帯の場合は紬や綿着物なら補正無しでも大丈夫です。
- 染の着物の場合で袋帯など重い帯の場合は補正は必要です。
着姿と楽な着付けのバランス
個人の見解ですので、ご自身の体型やに合わせて調整してください。
• 自分に合った補正を見つけて、着付けを楽にする。
• 簡単便利な市販の補正グッズを活用する。
• きれいに着ることから、心地よく着ることにシフトする。
• 補正をする場合も、襦袢をきれいに着る。
• 不要な補正は減らして、必要最低限にする。
• 補正なしで着る時は、コーリンベルトやコーリン和装じめなど、締め付けない便利グッズを使う。
• 着付け道具は日々便利になっているので、上手に活用して手間を省く。
自分の体型をよく見て、着物や帯に合わせた適切な補正を選んでください。
楽な着心地を目指して、いろいろ試してみてください。
基本の補正グッズを決めて、着姿と楽な着付けのバランスを自分で見つけることです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事が参考になれば嬉しいです。
着付け教室も開校しています。お問い合わせお待ちしております。
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