ゆったり着ても崩れない!着物で細見えする着付けのポイント

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日常的に着物を楽しみたいけれど、

「ゆったり着たら、なんだか太って見える…」

「ゆったり着たら、着崩れが心配…」

そんな悩みを抱えている方はいませんか?

私も結城紬など紬系を着るときは、ゆったり感を楽しみたい派です。

でもつい、見た目や着崩れが気になって、ついきつめに着てしまいがちでした。

そこで今回は、着物歴30年以上の経験からたどり着いた、

“ゆったり感”は残しつつ、すっきり見える”日常着物の着付けのコツをご紹介します。

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目次

結論

まず基本として押さえておきたいポイントがあります。

① 自分の寸法に合った着物や帯を使うこと

② 肌着や襦袢もおろそかにせず、凸凹をならす感じの最小限の補正で着ること

③ 着物は空気を抜いて体に沿わせ、布目を意識して全体をすっきり見せること

④ 体型に合わせて、帯の位置やお太鼓の大きさのバランスを整えること、

⑤ 着姿の色目は3色くらいにまとめることです。

まずはこの基本を押さえてから、次に具体的な着付けのコツを見ていきましょう。

補正を最小限にし、単衣のお召しに夏名古屋帯でスッキリ着付け
補正を最小限にし、単衣のお召しに夏名古屋帯でスッキリ着付け
単衣の紬に藍染の名古屋帯。ゆったり着付けでも、帯締め帯揚げを整えるとスッキリ見えます
単衣の紬に藍染の名古屋帯。ゆったり着付けでも、帯締め帯揚げを整えるとスッキリ見えます

下着・襦袢で体型を整える

自分の寸法に合った着物や帯を使うことは前提です。

その上で、肌着や襦袢で体のラインを整えることが大切です。

  • 補正は必要な部分だけ:胸元やウエストなど、凸凹をならす感じで自然に仕上げます。
    紬の場合は胸元が張りすぎないようにし、自分の体型に合わせて最小限に整えます。
  • 肌着や襦袢は背中心を通して空気を抜きフィットさせる:下に着るものが綺麗に整っていることで、着物もだぶつかず美しく着られます。

ちょっとした工夫で、着物を着たときのシルエットがぐっときれいになります。

結城紬に八寸帯の襦袢もおろそかにしない写真


結城紬に八寸帯。襦袢もおろそかにしない

スッキリ見える着付け方

細かい部分まで上げるときりがないですが、以下の3点はすぐできるポイントです。

  • 衿元や帯上の空気を抜く:
    衿元や帯の上に余計な空気がたまると、着物全体がもたついて見える原因になります。
    胸元を押さえ軽く引きながら布目を意識して全体をすっきり整えると、すっきり見えます。
  • 上前の前身頃を右脇までしっかり被せる:
    前幅が不十分だと、右脇線まで被らず、実際より太って見えてしまいます。
    前身頃を右脇線までしっかり被せることで、見た目が引き締まります。
    そのためにも自分にあった着物寸法は大事です。
  • 「ウエストベルト」「和装ブラジャー」など補助アイテムの活用:
    腰紐よりも伸縮性のある「ウエストベルト」を使うと、ワンタッチで簡単に巻くことができ、締め付けすぎずラクに長さの調整ができて、結び目が響かず体にぴったりフィットし着崩れもしにくくなります。
    「和装ブラジャー」を使うとバストラインの凹凸をなだらかにし、帯の上にバストが乗ることを防げスッキリ見えます。
紅花紬に髭紬の帯。くノ一麻子と和装ブラで胸元補正を最小限にしています。
紅花紬に髭紬の帯。くノ一麻子と和装ブラで胸元補正を最小限にしています

夏用ですが年中使えます。

補正を挟むために肌着の上につけます。きつすぎると苦しいのでワンサイズ大きめを選んぶことをおすすめします。

帯で印象を整える

帯は見た目の印象を大きく左右します。

  • お太鼓の大きさと位置:
    帯結び(お太鼓)の大きさを体型や身長に合わせて調整することで、背中の縦ラインが強調され、すっきり・細見え効果が得られます。
    大柄な人は大きめ小柄な人は小ぶりにするとバランスが取れます
    帯の位置を普段より高めに結ぶと、ウエストが高くなり、視覚的に足が長く見えます。
  • お太鼓の形:背中にピッタリついてお太鼓がぶかついていない
    柔らかめの帯の場合はお太鼓サポーターを使い、お太鼓の中ごちゃつきを整えるとスッキリ見えます。
  • 色や柄のバランス:
    帯の色や柄は着物とのバランスを見ながら選びぶ。
    落ち着いた色を中心に、柄物の着物にはシンプルな帯、無地の着物には柄の帯がおすすめです差し色を一つ加えるのもおすすめです。
  • 帯周りの見た目:
    帯揚げはもたつきなく仕上げ、帯締めはキリッと整えます。

帯の工夫で、ゆったり感が出ても全体がだらしなく見えません。

お太鼓サポーターを使ってお太鼓の中もスッキリ
お太鼓サポーターを使ってお太鼓の中もスッキリ
お太鼓の中がきれいに収まるお太鼓サポート
お太鼓の中がきれいに収まるお太鼓サポート
少し高めのお太鼓にして、手先で下線を抑えるとキリッとした印象に
少し高めのお太鼓にして、手先で下線を抑えるとキリッとした印象に
結城紬に帯揚げを「いりく」に仕上げスッキリと
結城紬に帯揚げを「いりく」に仕上げスッキリと

色をまとめてすっきり見せる方法

色数が多すぎるとごちゃごちゃして見えるので、基本は3色以内でまとめましょう。

  • 着物、帯、帯揚げや小物で3色以内に抑える
  • メインカラーを決め、差し色でアクセントをつける
  • ワントーンで色の濃淡でメリハリを出す

こうするだけで、ゆったり感を楽しみながらも全体が引き締まって見えます。

帯揚げを帯の色に合わせて多色を避けてスッキリ
帯揚げを帯の色に合わせて多色を避けてスッキリ

まとめ

ゆったり着たいけど太って見えたくない、着崩れしたくないときは、

① 自分の寸法に合った着物や帯を使う

② 肌着や襦袢もおろそかにせず、整えて最小限の補正で着る

③ 着物はだぶつきなく、空気を抜きながら体に沿わせて着付け、布目を意識して全体をすっきり整える

④ 体型に合わせて、帯の位置やお太鼓の大きさのバランスを整える

⑤ 着姿の色目は3色くらいにまとめる

5つの基本ポイントを押さえ、ぜひ日常着物でゆったり感を楽しみながら、すっきり見える着付けを実践してみてください。

ゆったり感とすっきり感を両立させて、日常の着物をもっと自由に楽しんでみませんか?

おすすめ本

「着物の太って見える悩み解決|ゆったり着ても着崩れせず細見えする方法」ははっきり言って着付けが正しくできての前提です。

紬着物の入門書として、私が特におすすめしたいのは森田空美先生の著書です。
どの本を選べばよいか迷っている方には、現代感覚でわかりやすく学べる着付けやコーディネートの入門書として最適です。

この本の「コーディネートレッスン」のコーナーでは、文章で伝えきれない内容も解説されていて、わかりやすい例が豊富です。
他の著書も着物と帯のバランスや色合わせ、小物合わせの参考にしています。

「すっきり知的な着こなし」のお手本にしている本です。基本的な着物の知識がやさしく解説されていて、入門書としてとてもわかりやすい内容です。

最後までお読みいただき有難うございます。この記事が参考になれば嬉しいです。

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