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着物歴30数年の着付け講師みつ子が11時、15時半の一日中の歌舞伎鑑賞の感想と、着て行く着物周りを間違うととんでもないことになりますので向いている着物周りについてお伝えします。最後までご覧ください。
壱太郎さんと右近さん 御両人の魅力
待ち焦がれていた若手役者さんの朝昼公演を通して。鑑賞させて頂きました。
いつもの歌舞伎と違っていて、その点も楽しめました。
出し物は忠臣蔵と言うオーソドックスな演目ですが、配役が朝昼公演で変わるという設定です。
幕が開く前にお一人ずつストーリー解説があり、その時は素顔が拝めます。
動く生素顔は貴重品でした。
壱太郎さんと右近さんの早野勘平役は甲乙つけずらい~!
右近さんの白い肌に熱演の汗がきらり(●^o^●)いいお席の特権ですね。
皺ひとつないもち肌に歌舞伎特有の眉、アイメイク見習いたいくらいの色っぽさでした。
脇役も入れ替わるのですが、若手、ベテラン大勢の役者さんが入交り通常の舞台より幅を感じて
きょろきょろしてしまいました。
右近さんのお面の早変わりが素晴らしく、一緒になって息を切らしそうになりました。
壱太郎さんはというと男役もお似合いで当たり前ですが、男っぽさが滲み出てカッコよかったです!
2列目中央という恵まれたお席のお陰で、息づかいまで伝わってきて芸の深さや稽古を積み重ねられたゆるぎない演技に
感服でした。幕間のインタビューで、余暇も今は全て、歌舞伎のことでいっぱいだと仰っていました。
集中力が半端ないですね!
ご両人のこれからの活躍と、益々の成長の過程を見守りたいと思います。
そう思わせてもらえる講演でした。
歌舞伎に着て行くきものは?
世間では歌舞伎に着て行く着物に意見が分かれているようです。
私はつむぎ派です。私の周りの人たちも知る限りはつむぎ派です。
この日もつむぎ派、訪問着派、小紋派といらっしゃいましたが、
季節感が合っていれば、基本的には決まりはないそうです。
分からない時は、なるべく、目立たない、着物や帯で、フォーマル、カジュアルどちらともなるような
御召や色無地に洒落袋帯が無難でしょうか!?
でも、せっかくなので、自分の今日のテーマを決めると楽しいです。
私の今回のテーマは春らしいワントーンコーデです。明るめの色を選択しました。
動くと汗ばむこの頃なので、着物はさらっとして軽い大島紬に、帯は少しキラキラ感の糸が折り込んである
組紐の八寸帯でスッキリさせました。帯揚げは紫と迷った挙句、若草色の縞を選び明るさを優先しました。
帯付(おびつき)は外出にNGなので御召の薄羽織をはおりましたが、ちょうどいい温度感でした。
とにかく、着ていて楽、動きやすいを優先して選びました。
体力を考えると、長丁場なので疲れにくいことが重要です。
時期的には袷の羽織で間違いないのですが、きっと暑かったでしょうね。
温暖化のせいで単衣羽織が重宝です!
上物に一枚持つなら、お勧めは、単衣の羽織です。
初めての上物を探す人におすすめは、茶道などのしきたりを気にせずに自分の楽しみで着る場合は
羽織です。
そして、最初の1枚の一押しは『単衣の羽織』です。
羽織にも、着物のように袷と単衣や薄物があります。
袷の時期は紅葉から桜まで、つまり、10月から4月までとなっていますが
温暖化のせいもあって大分変わってきています。
季節感を最も重視するならそれを守りますが、住む場所の体感温度で決められたらいいと思います。
真冬で極寒地域の以外であれば、単衣羽織の上にショールを重ねて防寒に出来ます。
単衣の羽織に向く生地
単衣の羽織には、さらりとした質感で裾さばきの良い生地が向きます。
裏地が付かない分、脱ぎ着の袖を通すときにも張り付かない滑りの良い物である必要があります。
春先からの単衣羽織にはすこし薄めの軽やかな生地が似合います。
ただし、あまりペラペラに薄い物は落ち感がなく風に煽られやすいのでお勧めできません。
私は羽織が好きで袷を何枚か作りましたが、最近は、もっぱら、御召の薄羽織の出番が多く
どうしたものかと、単衣に仕立て直そうかと考え中です。
袷は小紋地、御召地、ポリエステル、姉の漆地の羽織、飛び柄小紋の長羽織。。。
喪羽織も合わせ、単衣。
なので、次作るとしたら、絶対、単衣にします!
残念ながら単衣の羽織はありませんが一部写真載せます。参考になれば嬉しいです。
- いいお席だと役者さんからもこちらの着姿が案外見える
- だらしなく見えないように着付けに注意すべき
- 裾の袷など、見えない足元も気を抜かないほうがよい
- 後ろの方のことを考えてヘアスタイルなどはあまり大きくしない
- 帯のことを考えると背もたれに寄りかかりたくないが、腰を立てないようにもたれて座る
まとめ
- 着物で一日歌舞伎三昧で至福の時間を過ごすためには着なれていること
- なるべく良い席を確保する
- 休憩時間には必ずトイレに行く
- 着崩れを直す
- ずっと座りっぱなしにせず幕間には歩く
- 一部と二部の間に鴨川べりを散策する
- 写真ブースで記念撮影する
- イヤホンガイドを借りる
- パンフレットを買う(物を増やしたくないので最近は省く)
- 役者さんだけでなく囃子方も愛でる(顔見知り発見できました)
- 行き帰りには上物を羽織る(羽織は基本着たままでもOKです)
- 時間の余裕を持つ(袂があるのと歩幅が狭められるので洋服のようには動けない)
- 少しは事前の舞台情報を得ておく
南座では舞台裏見学会なども開催しています。参加されると舞台上からの客席の様子や奈落のことも体験でき、
より、歌舞伎が身近に感じられ楽しめると思います。
今公演は今までと違って新しい歌舞伎の未来を感じました。
最後までご覧頂きありがとうございます。この記事が参考になれば嬉しいです。
※着方を実際体験してみたい方は着付教室があります。お問い合わせください。
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