「ちょっと待った!」衝動買いにストップ!着物や帯を後悔せずに選ぶための心得6つ 

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飾ってある着物や帯を見て「素敵!」と心がときめいた瞬間、つい財布のヒモが緩んでしまう――そんな経験、ありませんか?

私も、見惚れて買ってしまった着物や帯があります。

また、着物に合う帯をセールでお得に買おうと思ったのに、結局、定価の帯を選んでしまったという苦い経験も。

着物や帯は、生活必需品ではありません。

自己満足の見栄や欲に左右され、冷静な判断ができずに後悔することも多いのです。

着物との相性は抜群で後悔はしていませんが予算がオーバーした夏袋帯です。

セールを狙って購入を考えていたのに結局、正規品にしてしまった帯の写真
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目次

結論

着物や帯の“後悔しない買い方

① “実際に着る物”を選ぶ

  • 「素敵だから」「限定だから」ではなく、「いつ・どこで・誰と」着るのか?
  • 自分の生活に合っていないものは、たとえ美しくても買わない

しっかり現実に照らし合わせる。着ていく機会のないものを店員さんの”あるといいですよ〜”のイメージに乗って購入してはいけない

② 手持ちとの“相性”を最優先に考える

  • その着物(帯)に合うアイテムがすでにあるか?
  • 無理に合わせるために次々買い足すループに陥らないようにする

持ってるものの中に取って替われるものが一つもないか(写真に保存したり、リストにするなどでいつでもすぐ把握できるようにしておく)

③ 予算を超えないことが基本。「余裕資金」以外では買わない

  • 欲しいものリストを作り、資金が貯まってから買う
  • 「心の余裕があるときに買う」というルールを持つと後悔しにくい

切羽詰まったときでなく時間的にも金銭的にも余裕を持って買い物に出かける

④ 使いこなせない「高価な一枚」は足かせになると心得る

  • 高いもの=良い買い物ではない、似合っていることが最も重要
  • 頻繁に“着られない”“使えない”ものほど、後悔と執着の原因になる(捨てられない着られない、場所も取るし心にも負担)

買う前に、この着物(帯)を元を取るまで着倒して処分できるか自分に問う

⑤ 今あるものを活かす視点を持つ

  • 新しく買うより、まずは今の着物・帯を工夫してコーディネート
  • 後々、どうしても着ないものは、リメイクや人に譲ることも選択肢(欲しい人には譲るが、そうでない人には押し付けになるので最後まで後始末の責任を持つ覚悟が要る)

つい、気晴らしにお誘いを受けた展示会などにホイホイと足を運び、目新しさに現実逃避し持っている同じようなものを忘れてしまう(結局、無料のタクシー券やちょっと豪華なお弁当などすべて着物や帯に上乗せされていることが多い)

⑥ 「モノ」より「経験」にお金をかけることを意識する

  • 旅行、家族との時間、自分への学びなど
  • 着物も“体験の一部”として捉えると、無理な買い物は減る

失敗だらけの今更ですが、この視点を持っていれば人生がもっと豊かに楽しくなっていたと思います。

「モノ」より「経験」購入を迷ったときにはぜひこの視点を思い出してください。

一枚の結城紬の出費で孫と豪華なディズニーランド旅行が楽しめたと思います(泣)

なぜ、私たちは“つい”買ってしまうのか?

着物や帯は、理屈抜きに美しいものが多いですよね。

着物購入は自己満足や見栄の要素を含みつつも、

美しさに心奪われるのは自然なこと。でも、それだけに冷静な判断が鈍りがちです。

もっとよく見えたいと自分にとって都合の良いように思い込んでしまうのかもしれません。

着物・帯購入の買ってしまうときの気持ちと、勘違いしがちな現実を上げてみました。

買ってしまうときの気持ち勘違いしがちな現実
帯や着物の“ぴったり”を求めて探し回り、ついに出会えたときの嬉しさ。自意識過剰。実際は誰も細かく見ていないし、それほど気にしていない。
「今買わないと、もう出会えないかも」と焦る同じようなものはまた出てくる可能性大。出てこなくても、暮らしていける(帯屋の友人談(笑))
「3代着てこそ価値が出る」などの売り文句に背中を押される3代も着ないし、着るには仕立て直しや八掛け替えなど追加費用やそれなりの手間がかかる
買ってしまうときの気持ちと、勘違いしがちな現実一覧表

”買ってしまうときの気持ち”のほうが大きくはたらいて、現実を見失ってしまうのです。

買ったはいいものの…

・思ったより出番がなかった

・他と合わせづらい

・思い入れが強すぎて、手放せず

が自分を悩ませてしまうこともあるんです。

ただ、着物のように、”美しさ・希少性・伝統・ステータス”などの心理的・文化的価値が強いモノほど、人はただ心を奪われ、「なぜ欲しいのか」を言葉にしきれなくなるのかもしれませんね。

帯のデザインに一目惚れして購入したのですが、それに合う着物がなかなか見つからず…。時間と手間をかけて、やっとぴったりの夏紬に出会えました。帯は宮島勇さんの素晴らしい技法の羅の名古屋帯です。

帯に一目惚れして買ったは良いが中々合わせる着物が見つからず(汗)手間隙かかってやっと見つけた夏紬です。

「ちょっと待った!」の習慣を身につけよう

■ 迷ったら、やめていい

「どうしよう」と迷ったら、それは買わない

少し時間を置いて、それでも忘れられなかったら、そのときまた考えれば良いのです。

売れていたら縁がなかったと割きる

■ 予算はしっかり決めていく

「今はちょっとぐらいオーバーしても出せるかも…」は、積み重なると大きな出費と後悔に。

私は、着物のための「予備資金」を用意していませんでした。着物に関しては、なぜか金銭感覚が普段と違ってしまうのです。
たとえ高額でも、支払える金額なら迷わず購入してしまう――そんな買い方をしていました。
それは結局、自分の自己満足のためだけでした。

なので、後悔が残る買い物が多くなり今に至ってます。

着物や帯は、「余裕資金があるときだけ買う」というマイルールが、衝動買いへの歯止めになってくれます。

■ 出会いは一度きりじゃない

逃した魚を追いかけていた私。でも、その後に気づいたのです。

本当に必要なものなら、また別の形で出会えることもあると。

そして今、断捨離を始めて改めて思うのは――

高かった着物ほど手放しづらく、結局は「そんなに着ないのに持っている」という重荷になっているという事実です。

後悔しない購入のためのチェックリスト

着物や帯を買うときには、次のような問いを自分に投げかけてみてください。

  • ① これはどんな場面で着る予定?その場に行ける他の着物は持っていない?
  • ② 手持ちの帯や着物と合わせやすい?多くのコーデに使える?
  • ③ 季節をまたいで長く着られる?(袷だけ?単衣も?温暖化の影響で単衣の着物の着用時期が延びています)
  • ④ 予算をオーバーしていない?後から困らない?

これを考えるだけで、「必要なもの」と「欲しいだけのもの」の違いが見えてきます。

今あるものを、もっと楽しもう

購入を考える前に

着物の楽しみ方は、新しいものを買い足すことだけではありません。まずは、自分の持っている着物や、自分自身の気持ちに目を向けてみましょう。

たとえば――
• 今持っている着物と帯を、少し違った組み合わせで着てみる

• 着物を買う代わりに、そのお金でちょっと贅沢な旅行を楽しむ

• 家族や友人との大切な時間に使う

• 「モノ」にお金を使うのではなく、「経験」に価値を見出してみる

たまには、手持ちの着物を着て映画館に行ったり、美味しいランチを友人と楽しんだりしてみてはいかがでしょうか。
「何かを買いたす」ことよりも、「今、手元にあるものをいかに楽しむか」に意識を向けてみる――そんな視点の転換も、着物との素敵な付き合い方の一つです。

まとめ:着物も人生も“着てこそ”意味がある

着物や帯の“後悔しない買い方

① 見栄や“欲”ではなく、“実際に着る場面”をイメージして選ぶ

② 手持ちとの“相性”を最優先に考える

③ 予算を超えないことが基本。「余裕資金」以外では買わない

④ 使いこなせない「高価な一枚」は足かせになると心得る

⑤ 今あるものを活かす視点を持つ

⑥ 「モノ」より「経験」にお金をかけることを意識する

高価な着物や帯は、確かに良いものです。

でも、それを着なければ、誰にもその価値は伝わりません。

自分が亡き後、その価値を理解して活かしてくれる人がいる保証もありません。

だからこそ、自分が本当に着たいと思うものを、自分のために選んで着ていくことが大切だと思うのです。

買って満足、ではなく

幾度も着て楽しみ、経験に変えていける――そんな着物や帯だけを選んでください。

そんな意識を持っていれば、次々と目新しいものに飛びつくのではなく、本当に自分に必要で、心から気に入ったものだけを選べるようになり、後悔のない買い物ができるはずです。

おわりに

私は、着物と向き合ううえで「買う責任」「持つ責任」「手放す責任」の3つが大切だと考えます。

特に「手放す責任」を意識して買い物をしていれば、今のように断捨離で悩んだり、気持ちが重くなることはなかったかもしれません。

ある日、カフェで20代の女性に出会いました。
その方は、さりげない木綿の着物に、自作のかわいらしい刺繍入り名古屋帯を合わせ、ケーキセットを楽しんでいました。
「カフェの前にある木綿屋さんのイベントで、半襟に手描き模様を注文したんです。今、その仕上がりを待っているんですよ」と、嬉しそうに話してくれます。
髪もきれいにまとめ、自作の髪飾りを自然に添えていて、全体から温かみが感じられる着物姿でした。
肩肘張らず、自分らしく着物を楽しむその姿に、見ているこちらまでほっと和みました。

もし私も、まわりに流されず、こんなふうに等身大で着物と付き合えていたら——
もっと軽やかな気持ちで過ごせていたのかもしれません。

最後までお読みいただき有難うございます。愚痴っぽくなってしまいましたが、この記事がお役に立てれば嬉しいです。

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