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若い時、嫁入り道具として親が作ってくれた臙脂色の絵羽の道中着
コートの襟の形は大きく分けて3種類です
- 道行コートとは主に、礼装用のコートで襟の形が額縁のように角ばっているのが特徴です
- 道中着とは、外出用のコートでフォーマルからカジュアルまで着ることができ衿合わせが着物と同じです
- 羽織とは、洋服で例えるとジャケットやカーディガンのようなものなので、室内でも着ていることができます
絵羽コートとは、裾模様が全て繋がった絵のようになっている着物やコート
コートも柄の付け方で礼装や正装向き、カジュアルなもの、お洒落感が出るものとあります
- 絵羽模様 とは、コートを広げたときに、一枚の絵に見えるように模様が描かれていること、
- 小紋柄 とは、全体に細かい模様が入っていること
- 飛び柄 とは、柄と柄の間を広くとった柄のとんだ模様
適した生地感で作るようにします
コートに適した生地としてはコート地が専用に作られていた時代もありましたが、今は、超希少です
- 生地は厚くテロンと落ち感が出るコート専用生地
- 小紋用の生地、小紋着物の反物なのでコートにする場合はしっかりした生地を用いる
- 羽織やコート用の柄付けで最初から羽織やコートに仕上げたイメージで染め柄が入っているもの
- 洋服の生地 カシミヤやウール
馴染みの悉皆屋さんに道中着に仕立て直してもらう
一般的には、道行衿コートから道中着衿コートへは襟にする生地の長さが足りないので
不可能なんですが、お世話になっている悉皆屋さんの裏技の提案でやってもらうことにしました
- 道行衿から道中衿 そのままでは変えられない形です
- 衿の長さが重要で今回の裏技は衿の継ぎ目にタックを何本かとって継ぎ目を隠すです
派手な色を染め変えてもらう
色目も昔のコートの定番色の臙脂色だったのでで染め変えてもらうことにしました
襟元を変えるだけでも一旦コートをほどいてつなぎ合わせて洗い、しわや縫い目をきれいにしてから
仕立てるので、この際、染め直しもついでにした方がより年齢に合ったコートになると判断
- 濃い色は一回色抜きする
- うすい色は元の色の上から色をかける
- 生地によっては縮む可能性あり
今回は上から色をかけてもらうという染め変え法になります
本当に手間と費用をかけて3回も色をかけなおして出来上がりました
何年も前の事ですが、今は、そんなエネルギーは持ち合わせてないです
疲れます、若かったんですね(*^_^*)
見にくいですが、江戸小紋の柄が染め替えても浮き出て、絵羽模様がしっかり残ってます
こんなふうに、箪笥の肥やしのコートを手間暇
かけてよみがえさせるって、とても、エネルギーが必要です
でも、一から作るよりは費用面ではまだ、マシかと思いますし、コート生地だけあって
しわが寄りにくいですし、色目もほかのコートと重ならず、今では、お気に入りの1着です
色は、好みの、色無地を持って行き色見本としました
端切れでもいいので色見本があるとはっきり伝わります
悉皆屋さんの色見本では小さすぎて失敗する可能性大です((+_+))
残念な経験もしました
スマホのラインで送ってはくれますが、確かな色目は確認できません
染め上がったら面倒でも実際出向いて確認しましょう
実際問題、疲れる作業ですが、コートを羽織るたびに、それだけ手をかけても
直してよかったと、着物好きだった母の顔を思い浮かべながらうなずいています(^_-)-☆
あきらめずに頑張れば心穏やかに暮らせそうです
最後まで読んでいただき、おおきに( ◠‿◠ )
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