はじめに
まだ寒さが残る時期でも、ふとした瞬間に春の訪れを感じることがありますよね。
そんな時こそ、装いに少しずつ春の雰囲気を取り入れてみませんか?
着物の世界では、季節を先取りするのが粋とされており、春を待ちわびる気持ちを表すコーディネートが楽しめます。
今回は、春を先取りして着る着物の選び方やコーディネートのポイントをご紹介します。
春らしい色柄の選び方
春を意識した着物を選ぶときは、色や柄に注目してみましょう。
色合いで春を演出
・桜色や淡いピンク、若草色、藤色などのやわらかい色合い
・春霞を思わせるような淡いグラデーション
・まだ寒さが残る時期には、冬の名残を感じる深みのある色と春色を組み合わせるのも素敵
柄で季節を先取り
・梅、桜、菜の花などの春の花柄
・柳や流水模様で春の軽やかさを表現
・冬から春にかけて咲く椿や木蓮なども、この時期にぴったり
春を意識した素材選び
着物の生地には、それぞれ季節に合った素材があります。
最近は温暖化の影響で、季節ごとの着こなしのタイミングが少し早まることもあります。
気温がまだ安定しない時期には、紬や一重の長羽織など、季節の変わり目に対応できる素材を選ぶのがポイントです。
・光沢のある紬(結城紬・大島紬など)
結城紬で冬の名残を感じさせつつ、大島紬で軽やかさも演出できるのでおすすめ。
白大島紬に単衣の綿素材のコートを着て花見に出かけたときの写真です。

・小紋や色無地
軽やかな淡い春色を選べば、フォーマル寄りにもカジュアルにも着回しやすい一着に。
・塵よけやレースのコート
少し暖かい日には、軽やかな羽織を合わせることで春らしい雰囲気に。
最近は温暖化の影響で、単衣の着こなしのタイミングが少し早まることもあります。

帯や小物で春らしさをプラス
着物の色や柄を変えなくても、小物を工夫するだけで春らしい雰囲気を楽しめます。
こうしたアレンジの幅広さも、着物ならではの魅力のひとつです。
帯の選び方
・春を感じさせる花や草木の柄
・霞や雲取り文様でふんわりとした雰囲気に
・軽やかさを出したいなら、染め帯や塩瀬の帯もおすすめ

帯揚げ・帯締め
・白やクリーム色で爽やかに
・薄緑、淡い水色、藤色などで春らしさをプラス
・梅結びや桜の帯飾りを使って季節感を演出
半衿・足袋
・刺繍入りの半衿で春の花を取り入れる
・淡いピンクや藤色の足袋でさりげなく春の雰囲気を出す。
春先におすすめのコーディネート例
まだ寒い時期の早春コーデ
・着物:椿や梅柄の紬や小紋
・帯:深緑やえんじ色の染め帯
・羽織:塵よけの羽織や紬の長羽織
・小物:抹茶色や藤色の帯揚げ&帯締め
春本番を迎える頃の軽やかコーデ
・着物:淡い桜色や若草色の色無地や小紋
・帯:霞模様や流水文様の染め帯
・羽織:淡いベージュや白系の透け感のある羽織
・小物:クリーム色や水色の帯揚げ&帯締め
まとめ
春を先取りした着こなしを楽しんで
着物の世界では、季節を先取りするのが粋とされており、春を待ちわびる気持ちを表すコーディネートが楽しめます。
春に向けた着物選びは、季節の移ろいを感じられる楽しい時間です。
春らしい着こなしは、今お持ちの着物アイテムの中から選んで楽しむことができます♪。
新しく購入しなくても、組み合わせ次第で春らしいコーデが作れるのも着物の魅力です。
桜が咲く前から、春らしい色や柄を取り入れて、ひと足早く春の訪れを楽しんでみてはいかがでしょうか?
着物の着こなしやコーディネートのご相談も受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
着付け教室を開いています。カリキュラムを御覧ください。
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