「着ない喪服、どうしていますか?」
たんすに眠ったまま、何十年も出番がない……そんな方は多いのではないでしょうか。
私は母が残した単衣の喪服を、思いきって自分でブラウスにリメイクしました。かかった費用はほぼ接着芯代だけ。完成したブラウスは正絹の着心地が抜群で、仕事にも着ていけるほどの一枚になりました。
同じように「喪服の使い道がない」と悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
この記事で分かること
- 喪服(着物)からブラウスへのリメイク実例と完成品の写真
- 費用ほぼゼロでできる理由
- 家紋の隠し方(2通りの工夫)
- 一番難しかった袖口・衿周り処理のポイント
母の単衣喪服をリメイクしようと思ったきっかけ
母が亡くなった後、手元に残った単衣の喪服。40年以上一度も袖を通さないまま、たんすにしまいっぱなしになっていました。
「処分するのは忍びない、でもこのままではもったいない」──そんな気持ちから、思いきって自分でリメイクすることにしました。
完成品:ジャケット風ブラウス&チュニック
今回、喪服(着物)からはまずはブラウスを作りました。
・ブラウス(ジャケット風にも着られる仕上がり)
合わせているチュニックは以前に作っていたものです。
・チュニック(姉の未使用の浴衣の生地も合わせて使用)
チュニックはすでに、夏に完成しましたが、一枚では透け感があるため、ちょうど今回のブラウスの下に重ねるインナーとしてぴったりでした。

かかった費用はほぼゼロ
用意したのは手芸店で購入した接着芯だけ。生地は喪服をそのまま使うので、追加の布代はかかりません。
あとは松下純子さんのリメイクの本代です。型紙なしで、反物の幅を活かせるので裁断がとても楽でした。
もとが正絹の喪服なので、生地そのものは最高級素材です。市販の正絹ブラウスを新品で買えば数万円はしますが、リメイクならほぼ材料費だけで済みます。
一番難しかった:袖口と衿周りの処理
着物をブラウスに仕立てる際、特に手間がかかったのが袖口と衿周りの処理でした。
襟ぐりには伸びどめテープを貼ると書いてありましたが、なかったので無しで作りました。商品として売るのでないので、全く着るには問題ありませんでした。
着物の袖はゆったりとした筒状。洋服の袖口のようにすっきりまとめるには形の調整が必要です。
仕立ての経験がある方なら対処できますが、初めての方は衿ぐりと袖口だけプロに相談するのも一つの手ですが、根気よく取り組めば必ず完成できます。
家紋の隠し方——2つの工夫
喪服には家紋(うちは桔梗紋)が入っています。リメイクする際、紋の扱いに悩む方も多いと思います。私はこう対処しました。
・1箇所目:袖の目立たない位置にそのまま残す(ほとんど気になりません)
・2箇所目:ポケットの縫い代の中に隠す(外からは全く見えません)
「家紋が残っているから」とあきらめる必要はありません。普通のブラウスとして着ることができます。実際に家紋が見えたことで、同じ悩みを持つお客様と会話が広がったこともあります。
実際に仕事に着ていった感想
完成後、さっそくデパートの悉皆受付のアルバイトに着ていきました。
正絹ならではのしなやかさと、さらっとした肌触り。洋服の生地では出せない着心地の良さに、改めて「正絹はすごい」と実感しました。
ゆったりとしたデザインでジャケットにしたり、カーディガンにしたりと重宝しました。
職場で「喪服のリメイクなの」と話すと、「私も着ない喪服が眠っている」と共感してくださる方がたくさん。着ない着物の行き場に悩む気持ちは、多くの方に共通するようです。
まとめ──喪服は「使えない着物」じゃない
・費用はほぼ接着芯代のみ
・正絹の着心地は洋服にしても最高
・家紋は位置を工夫して隠せる
・袖口・衿周りの処理が腕の見せどころ
・思い出の着物を日常に活かせる満足感がある
「喪服をどうしよう」と悩んでいる方に、この体験が少しでも参考になれば嬉しいです。
後に残布から、ワイドパンツも作りました。

最後までお読みいただきありがとうございます。この記事が参考になれば嬉しいです。