質問者さん
この時期暑すぎて着物を着るのが大変!何かいい方法はないかしら~。
暑い時期は工夫次第で暑さを軽減させることが出来ます。
私の実体験からそのノウハウをお伝えします。
普段着の着物にお試しください。
目次
結論
着姿を涼しく見せる方法
- 衿合わせはゆったりと首につかず、後ろの抜き加減も多めにする。
- 透ける生地の着物を選ぶ。
- 帯も薄手の素材や芯の入っていないものを選ぶ。
- 帯はお太鼓部分を小さくする。
- 着物と帯、帯揚げ帯締めは3色くらいにまとめる。
- 羽織やコートでなく薄手のショールをかける。
- 涼しく見える着物コーディネートにする。
実際涼しく着る方法
- 麻や薄手の綿など通気性の良い素材の着物を選ぶ。
- 肌着は麻わた入りのくノ一麻子を着る
- 和装ブラを省略する
- 腰パッドを省略する
- 透ける着物には居敷当を付ける
- 麻襦袢を着る
- 保冷剤をハンカチに包んで後ろ衿に入れる
- 帯結びは帯枕の要らない銀座結びにする
- 帯板はすだれ帯板かへちま素材の帯板にする
- 扇子やハンディーファンを利用する
- 着付けの紐を少なくする
居敷当てを付けると後ろ姿の透けをカバーできるので襦袢が短くても足首の透けを気にしなくてよくなる。
それでは、結論を詳しく解説していきます。
着姿を涼しく見せる方法
衿合わせはゆったりと首につかず、後ろの抜き加減も多めにする。
- 衿元が詰まっていると暑苦しく見える。
- 後ろ衿の抜き加減が少ないと暑苦しく見える。
透ける生地の着物を選ぶ
- 透ける生地は軽やかで涼しげな印象を与える。
- 視覚的効果で空気感が生まれ涼しさを感じさせる。
- 濃い色目でも透け感があると光が生地を通し下の色が透けて見え軽やかに感じる。
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帯も薄手の素材や芯の入っていないものを選ぶ
- 芯が入らないので透け感があり見た目も涼しい。
- 天然素材の夏帯(苧麻や藤布など)を選ぶ。
- 粗く織ってある織り帯を選ぶと見た目に軽やか。
- 涼しげな風物の絵の帯を締める。
- 波打っているような織り方の帯を締める。
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帯はお太鼓部分を小さくする
- 名古屋帯や洒落袋帯のお太鼓のお大きさを2~3㎝くらい小さくする。
- 銀座結びで帯枕を省略する。
- いつもより帯枕を小ぶりにしたり、ヘチマ帯枕に変えたりする。
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羽織やコートでなく薄手のショールをかける
- 夏でも塵除けコートは必須ですが、酷暑の時期、普段着にはショールで対処しましょう。
- 熱中症にならないためにも、ショールや羽織はバッグに入れておき、帯を守りたいときだけ着用しましょう。
- 浴衣には不要です。
透け感のあるショールや羽織、コートは体感的にも、見た目にも涼しいです。
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暑さを軽減させる着方を実際体験してみたい方は着付教室開講しております。お気軽にお問い合わせください。
なぜ、着物は暑いか
何故、着物は暑いかの原因
- 重ねて数枚着る
- 補正をする
- 帯を締める
- 全身を覆う
などがあげられます。それを解決すれば良いのです。
実際涼しく着る方法
私の基本的な対処法
肌着は麻わた入りのくノ一麻子を着る
- 麻わたは綿わたに比べ熱を溜めにくく蒸れずに涼しい。
- くノ一麻子は綿楊柳の間に麻わたがサンドされ厚みがあるので補正代わりになる。
- くノ一麻子は麻わたの厚みがあるので汗が着物や襦袢に浸透しにくい。
- くノ一麻子は脇の下と背中に吸湿性を伴った防水布が付いているので汗が付きにくい。
- くノ一麻子は身体への接地面が楊柳素材でしぼがあり、身体に密着せず風通しが良い。
- 着る枚数が少ないので風通しが良い。
- 吸汗性のあるくノ一麻子を着用し、内側に汗をしっかり吸収させる。
汗対策から補正まで一石二鳥!たかはしきもの工房のくノ一麻子お勧めです。
『京都の悉皆のおばさんの自己紹介』
〒604-8823 京都市中京区壬生松原町6-23番地文字商店電話/FAX:075-841-7209着物の事については 全てなんでもご相談ください。ようこそお…
首元ゆったり、帯は枕なしの銀座結びを小ぶりに結んで。羽織のかわりに薄手のショールを持って。
和装ブラを省略する
- 和装ブラはかなり補正作用があるが反面、ぴたっと張り付くので暑く感じる。
- くノ一麻子は紐の工夫で胸もサポートできる。
- 一枚減らせる。
腰パッドを省略する
- 夏着物は薄いので腰の補正なしでもウエストの段差が少ない。
- 一枚減らせる。
- 夏帯は軽めの物が多いので腰パッドを省略できる。
透ける着物にはい居敷当を付ける
- 居敷当てを付けると襦袢だけでも透けずらい。
- 居敷当てが付いていないと絽の襦袢プラス、裾除けで透けるのをカバーしなければならない。
- 居敷当てが付いていないと単衣の襦袢で透けるのをカバーしなければならない。
特におすすめ、麻襦袢を着る
- 麻は体感温度を2度下げると言われ、実際、着ていて涼しい。
- 張りがあるので体に張り付かない。
- 水洗いでき、ノーアイロンでお手入れが簡単。
- 洗ったら軽く絞って着物ハンガーにかけておくと次の日には乾く。
- 昔ほど、着物との組み合わせに決まりがなく、普段着なら、紬以外の着物にも合わせても差し支えない。(できればしなやかな極細麻襦袢がオススメ)
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保冷剤をハンカチに包んで後ろ衿に入れる
- 小さめの保冷剤をハンカチにくるみ後ろ衿の背中に忍ばせる。
- 歩いたり動く間に下にずれる場合があるので、衿に沿わせて前で結んでも良い。
- あくまでも、暑さ対処なので、道中に限る。
- おでこに当てたり首に当てたりしてもかなり暑さが軽減される。
帯結びは帯枕の要らない銀座結びにする
- 帯枕の下はかなり汗をかくので、使わない。
- 八寸帯で銀座結びをする。
- 銀座結びで小ぶりに結ぶと見た目にも暑苦しくない。
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銀座結びにたかはしきもの工房のちょこっと帯枕もお勧めです。
帯板はへちま素材の帯板にする
- 帯板も夏仕様の物があるので通気性のあるへちま素材や麻素材を選ぶ。
- へちま素材は固いしっかりしたものを選ばないと柔らかく帯にしわが寄るので注意。
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扇子を利用する
- 扇子は4月ころから必須アイテムです。
- 真夏は風を送ることで体感温度がかなり下がります。
- 最近は電動の携帯扇風機が便利です。
- 首に巻く保冷リングも活用してください。
- 日傘をさす。
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着付けの紐を少なくする
- 着付けの紐のかわりに伸縮性の腰紐ベルト夏バージョンを使う。
- 胸紐のかわりにコーリンベルトやコーリン和装締めを使う。
- 伊達締めを省く。
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まとめ
- 何を着ても暑い夏、着る枚数を減らそう。
- 肌着一枚で補正と汗対策を兼ねよう。
- 麻素材を利用しよう。
- 衿元をゆったりと着付けよう。
- 腰紐を減らそう。便利グッズ2つでOK 。
- 伊達締めを減らそう。
- 薄手の帯を締めよう。
- 天然素材の帯を締めよう。
- 芯のない帯を締めよう。
- 小ぶりに帯を結ぼう。
- 帯枕を使わず銀座結びをしよう。
- 帯板も夏仕様に変えよう。
- 羽織やコートをやめてショールにしよう。
- 扇子や涼しくなるグッズを利用しよう。
- 日傘をさそう。
- 色々試してみて自分にあった良い方法を見つける。
以上、実際、私が試して充分使える着付け方でしたので、お伝えしました。
こうでなければと思い込んでいた着付け方法が、あまりの暑さでどうでもよくなり試した結果です。
そんなに暑ければ着なければ良いのですが、着て行きたい先があったり、仕事のためだったりで苦し紛れの苦肉の策です。
この記事が参考になれば嬉しいです。試してよかったと思われたら、人に紹介してください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
着方によって涼しく出かけることができるんですね。
できることから、やってみます。
以上、お伝えしたことは、実際私がやっていることですが、
くれぐれも、ご無理の内容にして下さい。熱中症には勝てませんから…。
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