昨日は、Googleのサービス「Ovice」の勉強会に参加するため、昼前から京都市内へ出かけてきました。
暑さが本格的になってきたこの時期、着物で出かけるのは少し勇気がいりますが、汗と熱中症対策をしっかりすれば、
案外快適に過ごせることを実感しました。
結論:暑さ対策は早めの準備と心構え
【着物で夏を快適に楽しむための準備リスト】
- コーディネートは前日までに決めておく
- 身につけるもの、着付け小物も全て事前に準備し、着替えは余裕をもって丁寧に
- ヘアセット・メイクは、着替え前に済ませる
- 汗拭き用タオル、扇子、日傘・ハンディファンなど、必要な持ち物はバッグに
- 保冷剤、水筒など暑さ対策グッズも準備
- 履物は玄関に出しておく
- そして一番大切なのは、「これを着て出かけたい!」という気持ちを持つこと ──お気に入りの装いこそが、暑さを乗り越える最大の源です!
涼しさを考えた移動スタイル

この日はパソコンとお弁当もあって、手に持つとかなり重たくなりました。
そんなとき思い出したのが、昔、着物雑誌で見た「着物にリュック」スタイル!
憧れていたそのコーディネートを実現するために、最近作ったリュックを活用することにしました。
家から最寄りの地下鉄の駅までは、お寺の境内を通って15分ほど。
重いPCをリュックに入れ、なるべく手荷物は最小限に。
リュックはリメイクに向かなかった「お召しの片袖」から作りました。
※リメイク前にちぢみ具合を見るため片袖だけ外して洗う。その残りの袖です。
この「荷物を減らす工夫」は、夏の着物で身軽に動くためにとても大切です。
重たい荷物を手に持つと、それだけで体温が上がりますし、歩きながら持ち替えるのも意外とストレスになります。
地下鉄のホームはひんやりしていて、とても助かりました。保冷剤で額や首を冷やしながら、乗車時間は5分、降りてからオフィスまでも2分と、移動が短くてすむのは本当にありがたいことです。


快適に過ごせた着物コーディネート
会場のオフィスは冷房が効いていて、汗もすっと引く快適な空間。
手作りのお弁当を囲んで談笑しながら過ごし、その後の勉強会ではソファ席に腰掛け、膝の上にMacBookを置いて作業しました。
着物コーディネート
この日のコーディネートは、化繊の夏着物に博多紗献上(夏の博多帯)の半幅帯。
化繊の着物は、汗をかいても自宅で洗えるので安心です。
そして、博多の紗献上帯は、とても通気性が良くて涼しく、「一番涼しい帯」と言ってもいいくらい快適です。
帯結びは、リュックを背負いやすくするために、ぺたんこの「カルタ結び」。
とても軽やかで動きやすく、MacBookの操作も洋服と同じくらいラクにこなせました。
厚さ対策に肌着の工夫
① 肌着は、愛用している《くノ一麻子》
麻綿入りで、汗対策・涼しさ・補正を一枚で叶えてくれる優れもの。
② 裾の透け防止の為、長襦袢は「き楽っく極」
絽の襦袢のように透けないので裾除け要らず、袖と衿は絽に替えて。
③ 帯板はすだれ帯板で通気性を確保。
後ろ襟足には麻のハンカチで包んだ保冷剤



和装ブラ、補正、裾除け、は省けます。なるべく“身に付ける物を少なく”が、夏の着物の鉄則です。




「き楽っく極」は正絹ですが洗えるので汗をかいても安心です。つけ袖を安全ピンで簡単に付け外ししています。





私が愛用しているのは「き楽っく極」です。高価ではありますが、自宅で洗えるのでいつでもスッキリ清潔。洗いに出す手間や費用を考えると、それだけの価値は十分に感じています。
正絹にこだわらなければこちらもおすすめします。着付け教室では人気です。
詳しくはこの記事も合わせてお読みください


「涼しそうですね」と声をかけられて
どんな服装でも暑い季節ですが、着物でもきちんと対策をしておくと、見た目にも涼しげに映るようで、オフィスでは数人の方から「素敵ですね」と声をかけていただきました。
洋服でオフィスに行くこともありますが、「素敵ですね」と言われたことはなく、私の年齢になると、やはり着物の方がきちんとして見え、自分でも気持ちが引き締まるようで心地よく感じます。



着物で参加して本当に良かったなと感じましたし、しっかり準備した工夫と心構えがあれば、夏の着物も十分楽しめるのだと改めて実感しました。
おわりに
「今日は思い立って着物で出かけよう」——気持ちがあれば準備は早くできます!
そう決めた朝の自分に感謝しつつ、心地よい一日になりました。
夏の暑さにひるまず、この記事でご紹介した”下に着るものを少なくする”工夫を味方にして、
皆さんも、涼やかに着物を楽しんでみませんか?
今よりも若い時、夏にタオル補正をして熱中症になりかかった事があります。
それからは、いかに涼しく着るかを探してこの着方にたどり着きました。
ただし、体調の良し悪しにもよりますのでタクシーを利用するなども視野に入れ、くれぐれも無理のないようにしてください。
帰り道は少し遠回りして、ハスの咲く池を背に記念撮影をしました。汗をたっぷりかきましたが、ときおり吹く風が心地よく、ほっとひと息つける瞬間もありました。


最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が参考になれば嬉しいです。



着付け教室を開いています。ご質問や感想などございましたらお気軽にお寄せください。


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