みつ子着付け教室の生徒さんに評判の良い長襦袢「き楽っく」は、衿や袖、裾よけが化繊なので購入を迷っていました。
ところが、その部分が正絹になった「き楽っく極(きわみ)」が出たので、すぐに購入しました。
着物歴30年の私が、「き楽っく極」をイベントで5日間着続けて検証しました。さらにその後も数年愛用してきた経験から、従来の長襦袢との違いや快適さをお伝えします。
「き楽っく極(きわみ)」は、京都の和装小物メーカー「衿秀(えりひで)」が展開する長襦袢シリーズ「き楽っく」の最上位モデルです。従来の便利さに加え、上質な素材と快適な着心地を追求した一着となっています。
値は張りますが、自宅で洗えるので、外注の手間や費用を考えるとすぐ元が取れます。
✨ き楽っく長襦袢(き楽っく極)総合レビュー
| 総合評価 | ★★★★★ |
| お手入れの楽さ | ★★★★★ |
| 半衿交換の楽さ | ★★★★★ |
| コスパ | ★★★★☆ |
✅ おすすめポイント
- 半衿がファスナー式→付け替えが数分で完了
- 洗濯機で丸洗いOK!クリーニング不要
- 正絹素材で肌触りが良く快適
- 着物歴30年の筆者が毎日愛用中
⚠️ 注意点
- サイズ選びは注意(記事内のサイズ表を必ず確認)
- 価格は高めだが長期使用で元が取れる
この記事はこんな方におすすめ
- 値段が高く感じて購入を迷っている方
- 化繊の長襦袢が苦手な方
- 裄(肩幅+袖幅)の違う着物に「き楽っく極」一枚で着回したい方
- 季節を問わず「き楽っく極」一枚で着回したい方
- 正絹の襦袢を洗濯機で手軽に洗いたい方
- 襟元や浴衣のおしゃれを気軽に楽しみたい方(※袖なし・衿なしスタイルにも対応可)
「き楽っく 極(きわみ)」とは
素材と特徴
• 半衿、袖、裾除けに正絹(シルク)を使用
• 上半身の身頃にはスーピマコットンを採用
• 袖と裾部分は唐草地紋で上品な外観


機能性
• ファスナー式の半衿で簡単に別売りの半襟に付け替え可能
• 洗濯機で丸洗いできるウォッシャブル加工
• 替え袖や替え衿で多様なスタイルを演出
利点
• 一般的な正絹襦袢(じゅばん)より、軽くて裾さばきも良く快適に着られます。
• カジュアル(浴衣、小紋、紬)からフォーマル(留袖、訪問着、色無地)まで対応
• 汗取りパッドや衣紋抜きなど自然にきれいな着付けになる便利で機能的な設計
「き楽っく」シリーズの大まかな違い
• 「き楽っく極」:袖と裾が正絹(シルク)素材
• 「き楽っく」:袖と裾がポリエステル素材
「き楽っく極」が選ばれる5つの理由
「襦袢の衿が詰まってきて、着物の衿が汚れてしまうの」と困っていた友人に勧めたところ、「詰まっていた襟元がゆったりときれいに決まる」と大好評でした。写真でビフォーアフターがはっきり出るほどの効果に、私自身も改めて驚きました。
「き楽っく極」が一枚あると、着物を着るハードルがぐっと下がります。衿元の美しさはもちろん、お手入れのしやすさや着回しのきく工夫まで、選ばれる理由を5つにまとめました。
【理由1】衿元がきれいに決まる
スーピマコットンの身頃は衿元が滑りにくく、着付け後も衿合わせが安定します。
顔馴染みが良い白絹の半衿はバイアス仕立てで、衿元にゆったりと美しく沿ってくれます。
初心者でも、短時間できれいな衿元が決まるように工夫された設計です。
【理由2】洗濯機で丸洗いできる
洗濯ネットに入れるだけで自宅で丸洗いOK。
夏場は夜に洗えば翌朝にはアイロン不要で着られます。
クリーニング代と手間が大幅に削減でき、日常使いにも安心です。
【理由3】着心地が想像以上に軽い・快適
想像以上に軽く、裾がまとわりつかず、一日中着ていてもストレスがありません。
通気性が良く蒸れにくいので、従来の長襦袢より快適に過ごせます。
朝から夜まで着用しても、ストレッチ効果で立ち座りの負担を感じませんでした。
【理由4】半衿の付け替えがファスナー1つで完了
縫い付け不要のファスナー式なので、替えの半衿があれば交換も数分で終わります。
ファスナー衿を外して平置きにすれば、柄位置を確認しながら両面テープで貼るだけ。
忙しい朝の着付け時間が大幅に短縮できます。


【理由5】替え袖で裄調整・浴衣にも対応
- マジックテープ式の替え袖を付け替えるだけで裄丈(肩幅+袖幅)が調整できます。
- 袖を外せば浴衣の下に肌襦袢として着用でき、裾の透け防止にもなります。
- 美しい唐草模様の白襦袢なので、カジュアル(紬・小紋)からフォーマル(訪問着・留袖)まで一枚で対応可能です。


袷の「き楽っく 極」ですが、衿と袖を絽にして夏襦袢としてきます。袷一枚あれば大丈夫です。





「こまものや七緒」でも取り上げられた実力派の長襦袢です。実際に着てみると、雑誌の着物上級者の評価通りでした。
実際に着てわかった、カタログにない魅力
スペックのお話は先ほどの「5つの理由」に譲り、ここでは数年着続けた私だからこそお伝えできる「実感」だけに絞ります。
- 軽さは本物——催事の会場まで15分以上歩いても、裾がまとわりつかずストレスなし
- 長時間でも衿元が崩れない——付属の胸紐と衣紋抜きが思った以上に優秀
- 地紋の唐草模様が上品——普段着からフォーマルまで、一枚で装いの格が上がる
- 夏は一枚分涼しい——透け防止の裾除けが要らないのは想像以上の快適さ



あくまで私個人の感想ですが、長年、襦袢を仕立てて使ってきたからこそ、「こんな便利なものがもっと早くあれば…」と感じています。
手間やコストの無駄を減らせるので、これから襦袢を作る方の参考になれば嬉しいです。
着物を頻繁に着ない方にもおすすめ
着物を頻繁に着ない方こそ、ぜひお試しいただけたらと思います。
① 「き楽っく極」襦袢は自宅で洗えるから、いつも清潔。費用と手間も大幅に軽減してくれます。
たまにしか着ない場合でも、自宅で洗えない襦袢はそのまま片付けると、気づかぬ汚れが染み付いて中々落ちないことも。
② 若い時からの体型の変化にも対応可能。
若い頃に作った襦袢、身幅が少し足りなくなってきた……そんなときも「き楽っく極」なら、多少の身幅の違いならカバーしてくれます。
③ 優雅な唐草地紋でカジュアルからフォーマルシーンまで「き楽っく極」1枚で十分です。
よく着る方はもちろん、着る機会が少ない方にも。気軽に着物の楽しみを味わえるアイテムとして、ぜひお試しください。
ポリ襦袢が気にならない方には、コストパフォーマンスの良い「き楽っく」です。



「想屋」の洗える正絹の長襦袢も誂えたと聞きましたが、それでも「き楽っく極」を購入したんですね。



「き楽っく極」と出会う前に誂えた、自宅で洗える正絹の長襦袢は以下の記事で紹介しています。
「き楽っく極」を知っていれば作らなかったかもしれませんが、こちらは薄紫色なので色が被らず、マイサイズなので結果的にはよかったと思っています。
自宅で洗えて着心地抜群の洗える正絹襦袢、これは王道の一枚です。私の生地は無地ですが、もっとかわいい柄もたくさんありました。





それ以上に「き楽っく極」のメリットがあるということなんですね。



「き楽っく極」の他にないメリットは洗えて、着脱が簡単な正絹替え衿です。
長年着物に携わっている私でさえ半衿付けは手間です。
衿あわせも簡単に決まり、忙しい朝、着付け時間が大幅に短縮できます。
着用してわかったこと
使い続けてわかったこと
数年使い続けて気づいた、リアルな感想です。
- 洗濯後のシワは、着ているうちに自然に伸びるのでノーアイロンで問題なし
- 半衿は毎日洗わなくても汚れが気になりません。首と衿が擦れにくい工夫がされているように感じます
- スーピマコットンの身頃は最初少し硬めですが、洗うたびに柔らかく肌に馴染みます
- 夏は衿と袖を外して浴衣の下に肌襦袢として着られる
袷の「き楽っく」に絽の衿と袖を付けかえて夏襦袢として着てます。絽の襦袢だと裾よけがもう一枚要ります。


ポリの「き楽っく」の【 素材 】は
- 長襦袢/身頃:綿100%、
- 裾よけ:キュプラ51%、ポリエステル49%
- 替え袖/キュプラ51%、ポリエステル49%
- 身頃も「き楽っく極(スピーマコットン)」と「き楽っく」(コットン)で違います。
ポリの「き楽っく」の身頃の部分(コットン)が肌に合わず、かゆみが出たという声も聞きますが、個人差があります。化繊素材が気にならない方は、ぜひチェックしてみてください。
特徴的な衿芯
最初は「き楽っく襦袢」専用の衿芯を入れずに使っていました。
生徒さんから「衿芯の入れ方がわからない」と質問を受け、別売りの衿芯があるということを初めて知り、すぐに購入しました。
実際に試してみると、私も説明書を見ないと入れ方がわかりませんでした。今回その手順が分かるよう画像を載せておきます。
衿芯を入れることで、衿元がよりきれいに整い、仕上がりが美しくなりました。ぜひ試してみてください。
ファスナーがついている方の反対側(赤い点線部分)に入れます。


お気に入りの既製の柄半衿(ポリエステル素材)が一つあるだけで、簡単に着物の印象を変えることができます。ただ、値段は少し高めです。
着脱簡単!半衿を楽しむ
「き楽っく極」が1着あれば衿を、付け替えていろいろなスタイルを楽しむことができます。
ファスナーで簡単に付け替えられるので、新しい替え衿が欲しくなりますが、わざわざ高価な「き楽っく」の替え衿(ローズカラー)を買わなくても、手持ちの衿を簡単に半衿テープで貼り付けて楽しめます。
「き楽っく極(きわみ)」の上にイチゴの半衿(ポリエステル)やレースのリボンを半衿用両面テープで付けました。
ファスナー衿を開いてその上に半襟付けテープで貼るだけなので簡単です。




レースのリボンは、見える部分の幅さえ足りれば十分なので、さまざまなアレンジを楽しむことができます。


半衿を外し平置きにしてリボンを載せています。位置を決め貼るだけです。
単衣着物に夏用のクマノミの柄半衿です。


絽のファスナー半衿は不要?
仕事上、着物を着る機会が多いため、便利な夏用の絽のファスナー半衿(ローズカラー)も購入しましたが、袷ファスナー半衿の上に絽の半衿をつければ費用がおさえられたと気が付きました。
絽ファスナー半襟の代わりにかわいい柄の正絹のウォッシャブル織り柄替え衿のほうが良かったです!
正直なところ:気になる点
良いところは「5つの理由」でお伝えした通りなので、ここでは繰り返しません。その代わり、購入前に知っておいていただきたい”気になる点”を正直に挙げます。
• 価格が高い:一部の人には高く感じられることがある
• 既製品のためサイズに限りがある:身丈がぴったり合わないことがあり、着物によっては裄丈・袖丈が合わない場合もある
• 色は白一色:色襦袢のコーディネートを楽しみたい方には物足りない
• 替え衿は割高:ファスナー式は便利な反面、一般的な半衿に比べると価格が高め



いくつか気になる点はありますが、私自身は使って本当によかったと感じています。
購入にあたっての注意点
襟秀の公式サイトでサイズを確認
サイズは襟秀の公式サイトで確認できます。それでもわからない場合は、必ず問い合わせてください。
参考まで
管理人みつ子のサイズは以下です。
身長 154㎝
体重 50キロ
バスと 83㎝
ウエスト 74㎝
ヒップ 93㎝
き楽っく極のMサイズです。
参考にしてください。
着丈の調整
ちょうど良いサイズがない場合は、身丈がワンサイズ長いものを選びましょう。長すぎる分は、腰のあたりで「長い分の半分」をつまんで縫えば、着丈を短く調整できます(例:4cm長ければ2cmつまみます)。ただしサイズを上げると裄丈も変わるので、裄が合うかどうかも忘れずに確認してください。



衿秀公式サイトからの引用です。参考にして下さい。
サイズ表
■サイズ表
(単位cm)
| 身丈 | 裄 | 肩巾 | 前巾 | 後巾 | 裾廻り | 身長目安 | |
| S | 118 | 62 | 30 | 29.5 | 30 | 135 | 約148 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S-fit | 121 | 62 | 30 | 24 | 30 | 124 | 約151 |
| M | 124 | 63.5 | 31.5 | 30.5 | 31.5 | 140 | 約154 |
| M-fit | 127 | 63.5 | 31.5 | 26 | 31.5 | 131 | 約157 |
| L | 129 | 65.5 | 33.5 | 31 | 33.5 | 145 | 約159 |
| L-fit | 133 | 65.5 | 33.5 | 27 | 33.5 | 137 | 約163 |
替え袖の寸法は袖巾32cm/袖丈49cmです。
■ご身長-30cm=推奨身丈
私は身長154㎝でMサイズでよかったです。
「き楽っく極」と「き楽っく」どっちを選ぶ?
サイズが確認できたら、あとは「極」か「普通版」かを決めるだけです。違いはシンプルで、衿・袖・裾よけの素材が正絹か化繊かです。
| き楽っく極 | き楽っく(普通版) | |
|---|---|---|
| 衿・袖・裾よけの素材 | 正絹 | 化繊 |
| 肌触り | ◎ とても良い | ○ 普通 |
| 価格 | 高め | 手頃 |
| こんな方に | 着心地重視・長く愛用したい方 | まず手頃に試したい方 |
着物歴30年の私のおすすめは、数年愛用している「極」です。肌に触れる部分が正絹だと、着ている間の心地よさが違います。
▼肌触りと着心地で選ぶなら「き楽っく極」
▼まずは手頃に試したい方は「き楽っく(普通版)」
よくある質問
- 正絹なのに、本当に洗濯機で洗えますか?
-
はい。ネットに入れて洗濯機で丸洗いできます。私は数年洗い続けていますが、型崩れなく快適に使えています。
- サイズ選びに迷ったらどうすればいいですか?
-
上のサイズ表を必ず確認してください。私は身長154cm・体重50kgでMサイズがぴったりでした。それでも迷う場合は、衿秀さんに問い合わせるのが確実です。
- 夏にも使えますか?
-
替え袖と半衿を夏物に替えれば、長い季節着回せます。私も真夏に麻の襦袢を着るとき以外は、ほとんど「き楽っく極」で過ごしています。
- 価格が高くて迷っています
-
自宅で洗えるのでクリーニング代がかからず、長い目で見れば元が取れます。それでも迷う方は、まず普通版から試してみるのも良い選択ですよ。
こんな使い方も!付け袖アレンジと襦袢リメイク
付け袖を外して浴衣の下に肌着代わりに着ることができます。暑い時期の裾の透け感も一枚で防げます。


お気に入りの襦袢の袖を外し、「き楽っく極」に安全ピンで取り付けて嘘つき袖として使っています。
身頃からはブラウスを作りました。


身頃から作ったブラウスの記事はこちらです。


リメイク教室へ通って先生に型紙を起こしてもらい自分で縫いました。着心地抜群です。


まとめ
「き楽っく極」のように、襦袢もどんどん進化しています。
「き楽っく極」を取り入れてから、5日間連続で着ても毎朝の支度がぐっと楽になり、お手入れも簡単でした。そのおかげで、体も気持ちも軽く、快適に過ごせました。
今では真夏に麻の襦袢を着る時以外は、ほとんど「き楽っく極」で済ませています。自然と柄襦袢を着る機会も減り、たくさんあった襦袢も思いきって整理しました。
「き楽っく極」は、こんな方にぴったりです。
- 価格で迷っている方へ
一度使えば、着やすさや時短効果で納得!自宅で洗え手間と維持費用が抑えられ少し高い価格にも納得できます。 - 化繊が苦手な方へ
正絹仕立てで、肌ざわりがやさしく快適。着心地にこだわる方にもおすすめです。 - 裄の違う着物を着回したい方へ
替え袖で裄丈の調整ができるので、季節を問わずいろんな着物が楽しめます。 - 正絹でも手軽に洗いたい方へ
ネットに入れて洗濯機で洗えるので、お手入れもラクラクです。 - 襟元や浴衣のおしゃれを楽しみたい方へ
半衿の着せ替えも簡単。袖なし・衿なしスタイルにも対応していて、カジュアルにも楽しめます。
ただし、「き楽っく極」には良い点もあれば気になる点もあります。使用する場面や予算、そして個人の好みに合わせて選ぶことが大切です。
この記事が参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
着付け教室も開校しています。お問い合わせお待ちしております。


「衿元がうまく決まらない」「帯結びが苦手」——記事だけでは難しいところは、直接お教えできます。京都で着付け教室を開いています(講師:日本着装協会認定講師 みつ子)。
初心者向けの基礎科(全8回)、苦手克服のフリーコース、タンスの着物をまるごと相談できる箪笥診断、夏季限定のワンコイン浴衣レッスンもあります。










コメント