60代・70代の方を中心としたシニア向けの浴衣に関する「具体的な内容」の記事を作成しました。
今年の夏の浴衣の参考にしてください。
シニアも浴衣で夏を楽しもう
夏になると、若い人が浴衣を楽しんでいる姿をよく見かけます。
「浴衣は若い人のもの」と思っていませんか?
実は、60代・70代の方こそ、浴衣を気軽に楽しんでほしいんです。
お出かけでも、おうち時間でも、涼しく快適に過ごせる浴衣の魅力をお伝えします。
浴衣の魅力とは?
浴衣は、着物に比べて半幅帯で軽やかで気軽に着られるのが特徴です。
お祭りや花火大会だけでなく、友人とのランチやお出かけ、お庭やベランダで夕涼みをする時にもぴったりです。
綿浴衣もよいですが、最近は涼しいポリエステル素材の浴衣が増えているので、よりお手入れも簡単で気軽に楽しめます。
シニアにおすすめの浴衣選び
セオアルファはシックな柄を選べば半幅帯で浴衣や名古屋帯で夏着物として、両方楽しめ、汗も汚れも気にならないので便利です。
下の写真は、あまりの暑さに6月にポリエステルの単衣着物を浴衣として着ています。
襦袢を省略して「き楽っく 極」を肌着として着ました。襦袢が省けて暑さ対策になります。

ポリエステルの単衣着物を持っているならなら浴衣としても楽しんでみてください。
合わせた帯もポリエステルの羅の半幅帯です。
こんなかわいい黒っぽい帯も大人浴衣の差し色に嬉しいです。

「ポリエステルはちょっと…」という方も安心してください。
60代・70代の方には、落ち着いた色合いや大人の花柄、縞柄、絞り風の天然素材の浴衣もおすすめです。
綿や綿麻素材なら風通しがよく、涼しさも抜群。
涼しく着られる浴衣を選んで、夏のおしゃれを楽しみましょう。
古典浴衣と帯
①奥州小紋は自然な綿の色味で真っ白過ぎないため肌に馴染みやすくシニアにぴったりな落ち着いた雰囲気が楽しめます。単なる浴衣以上の「お出かけ着」としても着用され、高級感があり大人の女性にも人気です。

奥州小紋は江戸の老舗ブランド「竺仙(ちくせん)」が独自に手掛ける高級浴衣の一種です。
大人浴衣には博多紗献上の半幅帯がぴったりです。
本場筑前博多織の「紗献上柄半幅帯」とは、博多織の中でも特に夏用に適した「紗(しゃ)」という透け感のある織り方で作られた半幅帯(半巾帯)のことです。献上柄は伝統的な博多織の代表的な柄で、格式が高く格式ある装いに用いられます。夏の単衣(ひとえ)時期から盛夏まで使いやすい帯として親しまれています。細かな透け感と絹の艶やかさがあり、小紋や紬、浴衣などカジュアルな装いからやや改まった場面まで幅広く合わせやすい帯です。
トレンド浴衣と帯
②誉田屋源兵衛の浴衣は、大人の女性にぴったりです。浴衣も帯も、伝統技術と現代のデザインがうまく組み合わさっていて、ほかの浴衣とは違うモダンさと高級感があります。大きな柄でも伝統に基づいた独自のデザインなので、大人の女性にふさわしい「上品さ」と「個性」を感じさせます。大胆な柄でも色合いが落ち着いているため、幅広い年齢の方に似合います。
芭蕉(糸芭蕉)繊維を使用しており、風通しが非常に良く、清涼感があるため、特に日本の蒸し暑い夏の気候に適しています。通気性の高い織り方で快適に着用できます。大人の品格ある浴衣や単衣着物のコーディネートにぴったりの帯といえます。ただ、しっかりとした張りがあるので結びやすさは柔らかい生地に比べて劣る傾向がある点を念頭に置かれると良いでしょう。結ばないカルタ結びがおすすめです。
山崎陽子さんの本に写真が載っていて「どこの帯かしら?素敵だなぁ〜!」と思っていました。
履物と足袋
素足に下駄を履くと鼻緒ズレをおこすことがあります。レース足袋では薄いときには二重レース足袋がおすすめです。
また、座敷などに上がるときも足袋をバッグに入れておくと安心です。
少し個性的な下駄草履です。夏着物に浴衣に幅広いシーンに合わせられます。
洋装にも使えるモダンな草履下駄も楽しいですね。
涼しい着付けアイテム
ワンタッチタイプの夏用腰紐を愛用しています。着付け小物で涼しく便利に!もちろん年中使えます。
浴衣の着付けポイント
「浴衣の着付けって難しそう」と感じる方も多いですよね。
でも大丈夫です!
- 浴衣を一人で簡単に着るポイントは以下の通りです。
- 浴衣の背中心をまっすぐ合わせる:浴衣を羽織ったら背中の縫い目を体の中心にまっすぐ合わせます。
- 裾の長さを調整する:衿先から3分の1くらいの場所を持ち、裾がくるぶしあたりで床と平行になるように裾のラインを決めます。丈は歩きやすいように若干高めに調整しても良いです。
- 上前と下前を合わせる:左側(上前)が体の右側に来るように決め、動かないように広げてから下前を差し込み、褄先(裾の先)を7〜10cmくらい上げておはしょり(裾のたるみ)を作ります。
- 腰ひもを締める:腰骨の少し上の位置で腰ひもを2回巻き、キュッと締めます。余ったひもは中に入れて落ちないようにします。メッシュ腰紐でカチッと止めればおはしょりスッキリ。
- シワを伸ばして整える:腰ひもと浴衣の間に指を入れてシワやたるみを伸ばし、おはしょりをきれいに整えます。
- 胸紐、伊達締め(あれば)を使う:胴回りをすっきりさせ、着崩れ防止に役立ちます。
- 帯は腰骨の位置に結ぶ:帯を巻く位置は腰骨付近が基本で、少し高めにするとバランスが良く粋に決まります。
・衿元をきちんと合わせる(胸元をスッキリ)衿をしっかり抜くとえりあわせが緩みにくくなります。袖山が後ろに行くように着てください。
・大人浴衣には帯結びはカルタ結びが簡単でおすすめ。背中が結び目でゴロゴロせず、持たれても潰れる心配無し!

帯結びに自信がない方や素早く帯結びをしたい方は、作り帯を使えばラクラクです。
手軽な作り帯なら年中気軽に着物を着ることができそうです。
推しの色を着る楽しみ
お祭りや花火大会だけでなく、推し活でも浴衣を楽しめますよ。
レンタル着物を着て推しのファンミに行った写真です。思い切った若作りも許されるひとときでした。
若い人に混じってなら少々派手な浴衣でも許される範囲です。
推しの色の浴衣を探しても良いですね!
だいぶ以前の写真ですがお許しください。

よくあるお悩み&解決策
若作りに見えないか心配…
浴衣は、日常の服装とは違う「特別感」や「非日常」を楽しむためのアイテムです。
だからこそ、少々派手な色や柄でも自然に受け入れられ、むしろその華やかさが魅力になるのです。
選び方やコーディネート次第で上品さも十分保てるので、自分らしい浴衣ファッションを楽しんでください。
帯結びが難しそう…
→ 作り帯や半幅帯で簡単に結べます。YouTubeやブログに便利な帯やサポート動画があるので安心!
いろんな変化結びを真似するより、まずは簡単な帯結びを一つマスターすると安心です。
カルタ結びやリボンパタパタ結びがオススメです。
汗をかいたらお手入れが心配…
→ 洗える素材の浴衣なら自宅の洗濯機でもOKです。
私の浴衣コーデ例
若いときの小千谷縮を浴衣として着てみました。
チェック柄と紺色の博多帯の組み合わせで、シニアになっても着られるコーディネートです。

ポリエステルの夏着物に博多紗献上で吉弥結び。透け感で涼し気なコーデにしました。

バッグや帯留めで遊び心をプラス。手ぬぐいを帯揚げ代わりにすると汗をかいても洗えます。

まとめ
シニア世代だからこそ楽しめる浴衣の魅力
浴衣は、若い人のものと思われがちですが、実は60代・70代の方こそ、気軽に楽しめる夏のおしゃれ着です。
若い人が真似できない”佇まいの美しさ”を醸し出せるのは、人生経験を重ねた今だからこそです。
落ち着いた色柄や上質な素材を選べば、大人の上品さが引き立ち、自分らしい夏の装いが楽しめます。
シニア世代こそ、浴衣は「人生の彩りを楽しむ装い」になります。
若い頃のようにトレンドに振り回されず、「自分らしさ」や「心地よさ」「品のある華やかさ」を大切にした浴衣スタイルは、年齢を重ねた今だからこそ一層輝くのです。
便利グッズを活用
帯結びも作り帯や半幅帯を前で結べるので、着付けのハードルもぐっと下がります。
浴衣や帯はそのままでも昔風の小物を大人色にするだけでコーディネートが刷新されます。
お祭りや花火大会だけでなく、自宅やちょっとしたお出かけにも浴衣を取り入れて、夏のひとときを楽しんでみてくださいね。
和洋両方に使える新しい感覚の草履サンダルなどたくさん出ています。
歩きやすいおしゃれなみずとりの人気のサンダルです。かかとの高さも色々あって選べます。
ヒールの高さは約4.5cm、鼻緒にはそれぞれ美しい・可愛いデザインを。
デニムやネイルカラーと合わせて使っていただけるデザインが多いのも特徴です。
履き心地、使い心地が良く、当店でもリピートの購入が多い商品のひとつです。
でも履き心地の良さだけではないのです。
大学との共同研究で下駄に血流循環量向上と重心改善効果があることが判明しました。
つまり水鳥の下駄は履き心地、デザインに加えて健康にもとても良いということです。
※日本いいもの屋から引用https://www.miihin.jp/
リンク
2年前の2023年、浴衣でホテルステイの写真です。嫁入り支度の浴衣に年相応の博多紗献上半幅帯と小物で充分楽しめました。

大人世代だからこそ似合う、涼やかな浴衣姿で、素敵な夏をお過ごしください。
最後までお読みいただきありがとうございます。この記事が参考になれば嬉しいです。
着付け教室を開いています。浴衣着付けお試し体験レッスンも受付中です。お気軽にお問い合わせください。
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