大手の着物販売会社で着付け講師をしていた頃、
店長に「今日は攻めてるね〜!」と声をかけられたことがありました。ちょっと個性的な帯を締めていた日でした。
その一言がきっかけで、
着物には
・個性を楽しむ着方(攻める着物)
・場や周囲に配慮する着方(守る着物)
という、相反する着姿をがあるんだなぁと思うようになりました。
年齢を重ね、着物をもっと楽に楽しみたくて洋服ミックスコーデを取り入れるようになった今、私は前者、いわば「攻める着物」をより楽しむようになりました。
この記事では、
その「攻める着物」と、対になる「守る着物」について考えてみます。
着物をもっと自由に楽しみたい方に読んでいただきたい内容です。
着物は「疲れる」と感じる理由?
着物は本来、もっと自由で楽しいもののはず。
それなのに、
- 派手すぎないかな
- 地味すぎて老けて見えないかな
- 周りからどう見られるだろう
そんなことが頭をよぎって、着る前から少し疲れてしまうことはありませんか。
その迷いの正体は、
「攻める着物」と「守る着物」を、無意識に行き来しているからかもしれません。
攻める着物とは|自分を表現する着姿
攻める着物の特徴
攻める着物は、「自分が主役」の着姿です。
- 色や柄に遊びがある
- 組み合わせが少し意外
- 着物らしさに縛られない
- 見る人の好みが分かれても気にならない
着ている自分が一番ワクワクしている。
「楽しそう」「その人らしい」が伝わる着物、それが、攻める着物です。
攻める着物が似合うシーン
- 個人で楽しむお出かけ
- SNS写真を撮る日
- 気心の知れた仲間との集まり
- 「今日は思いきり着物を楽しみたい日」
着姿の正解より気分を大切にしたい日に選びたくなる着物です。
・個性的な色柄を取り入れ友人とランチに。

・洋服アイテムをミックスして楽しむ、クリスマスカラーの華やか着物コーデ。
伝統とモダンが融合した季節スタイル

・デニム着物に帯をアクセントに視線を集める着姿で勉強会に。

守る着物とは|場に寄り添う着姿
守る着物の特徴
守る着物は、「場が主役」の着姿です。
- 誰が見ても安心感がある
- その場の空気を壊さない
- 落ち着いた色合い
- 王道の組み合わせ
派手さはなくても、
信頼感や品の良さが自然と伝わります。
守る着物が活きるシーン
- 観劇や式典
- 初対面の人が多い場
- フォーマル寄りの集まり
- きちんとした印象が必要な日
「失敗したくない」ではなく、
「安心してその場を楽しみたい」ときの選択です。
・帯や小物も王道で着付けの仕事に。

・落ち着いた色味で着付け教室に。

・正統派コーデで着付け教室の修了式に。

年齢は関係ない|選べることが大人の強み
「この年齢で攻めるのはどうだろう」
「もう守る着物しか似合わないのでは」
そんなふうに感じることもあるかもしれません。
でも意外にも、
年齢を重ねたからこそ選べるのが、攻める着物なんです。
- 体調
- 気分
- 行く場所
- 会う人
それらを踏まえて
「今日はどちらが心地いいか」自由にを決められる。
年齢は制限ではなく、
着物の楽しみ方を深める材料です。
洋服を取り入れたミックスコーデなら、少々、派手な着物にかわいい帯を合わせてもOK 、少し攻め寄りのスタイルにしてもバランスよくまとまります。

同じ着物でも守るコーデにもできます。

攻めか守りか、ではなく「割合」で考える
すべて攻めなくてもいい
- 着物は守って、帯で攻める
- 色は控えて、素材で遊ぶ
- 全体は落ち着かせて、足元で個性を出す

守り7:攻め3
そんなバランスの日があってもいいのです。


・一見シンプルだけど、どこかに遊び
雰囲気:後ろ姿が一見洋服かと思わせる「さりげなさ」が伝わる着姿


失敗も含めて、自分の着物になる
攻めすぎて落ち着かなかった日。
守りすぎて自分らしくなかった日。
そんな経験も、きっとあると思います。
でもその一つ一つが、
「自分にとっての心地よさ」を徐々に教えてくれます。
失敗ではなく、
着物との対話の途中なのだと思います。
まとめ|今日の自分は、どちらを着たい?
攻める着物も、守る着物も、
どちらが正しいということはありません。
大切なのは、
今日の自分がその着姿で笑えているかどうか。
着物は、人にどう見られるかより
自分がどう在りたいかを映すもの。
今日のあなたは、
攻めたいですか?
それとも、守りたいですか?
わたしは、どんどん攻めてこれからも着物を楽しみたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が参考になれば嬉しいです。
着付け教室を開校しています。お問い合わせお待ちしております。

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