質問者さん
ネットで奄美大島の紬が気に入って購入し、単衣で仕立てをお願いしました。
居敷当てを付けた方がいいのか?なくてもいいのか?決めかねています。生地は透ける心配はありません。
単衣や夏着物の居敷当て、付けた方がいいのか、どうしたらいいのかわからないですよね。私もそうでした。
目次
この記事はこんな人にオススメ
- 単衣や夏着物を初めて誂える人
- 居敷当てを付けるかどうか迷っている人
- 長襦袢をあえて透けさせて楽しみたい人
- 夏に涼しく着物を着たい人
居敷当てとは単衣や夏着物の後ろの透けや背縫いの避け防止のために下半身につける布
居敷当てを付けるかどうかを着物ごとに判断しないとあとで後悔することになります。
そこで今回は着物歴30数年の着付け講師みつ子が単衣の着物を誂える時にきもの屋さんのアドバイスにだけ頼らず自分で見極める知識を持っておけばよかったと感じた実体験をお伝えしますので最後までご覧ください。
上の左の着物は洗いに出して戻ってきたら、着物と居敷当てを留めて縫い付けた中央部分が攣れてしまっていました。
表地と居敷当ての収縮率が違ったんですね!結局、自分でそこの糸を外して攣れを直しました。
右側の着物は居敷当てなしで毎年着ていますが、ワンシーズン着て洗いに出すとお尻の少し出た部分も元通りになります。なので、結局は、透けなければ居敷当てなしで良いと思います。
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居敷当て メリット
- 後ろ身頃の下半身部分の補強になりお尻の部分の布が丸く出にくくなる
- 表地に力が直にかからなくなり縫い目の開きを防いでくれる
- 足が透けて見えるのを防ぐ
- 足さばきがよくなる
- 暑い時期に襦袢を省いてうそつき衿とステテコで着物を着られる
- お尻に圧がかかりやすい人(ふくよかな人)には避け防止になる
居敷当て デメリット
- 布が一枚増えるので暑い
- 別布で付けると洗いの時収縮率が変わりお手入れに注意が必要(着物と居敷当てとの相性が分かりずらい)
- 長襦袢をあえて透けさせて楽しみたい着物に付けると透けなくなる
- 付けた部分だけ表地の色味が違ってくる場合がある(つけた部分だけ白っぽくなる)
- 着物の素材によってふさわしい居敷当てを選ばなければならない(何が合うかが分かりずらい)
- 費用がかかる
結論
- 基本的に透けない着物には付けない
- 透けない着物でも正座したり、腰かけたりが多く、ヒップに負担がかかる場合は付けた方がよい
- 基本的に透ける着物には付けた方がよい
- 透ける着物でも透け感を活かして襦袢の色柄をあえて見せて楽しむ場合は付けない
- レースやお召しの薄い着物は避けやすいので付けた方が安心です
- 薄い着物は涼しげで憧れるがデリケートで取り扱いに手間がかる
- そもそも、扱いにくい着物は購入をよく考えてリスク許容範囲の着物にする
- 透け感を楽しみたいのであればコートや羽織で楽しむのが賢明
- レースの着物で透け感を活かす場合は襦袢の丈を長めにして足首が透けないように注意する
なかなか難しい選択がありますが、メリット、デメリットを鑑みてご自身の目指す着物ライフを実現してください。
以上、参考になれば嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございます。
着付け教室も開校しています。ご質問等ございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。
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