
最近、古い着物を頂くことが多く、とてもありがたいのですが胴裏の黄ばみ、カビ臭が気になることがあります。一回も着ないままこんな状態になっているのはとても残念です。
着物の胴裏に黄ばみやシミができてしまった場合、簡単に直すことは難しいですが、専門家に依頼すれば、以下の方法で対処してもらえます。この記事では着物の胴裏が黄ばんだ原因と対処法についてお伝えします。
原因
着物の胴裏に黄ばみやシミ、カビができる原因はいくつかあります。
1. 湿気
湿気が多い環境で保管されると、胴裏がカビやシミの原因になります。特に梅雨の時期や高温多湿な場所ではカビが発生しやすいです。
2. 保存状態
長期間保管された場合、着物の生地が湿気を吸収し、黄ばみやシミが生じることがあります。保存袋や箱に密閉してしまうと、通気性が悪くなり、カビやシミの原因となります。
※着物用保存袋や長期保存の有料加工をしている場合は例外です。
3. 体の汚れや汗
着物を着た際に汗や皮脂が付着し、そのまま放置されると、黄ばみやシミが発生することがあります。特に胴裏は肌に近い部分なので、汗を吸いやすいです。
4. 古い胴裏の使用
長年保管されていた胴裏には、黄ばんだり、やけが生じたり、劣化してシミができることがあります。見た目綺麗でも古い胴裏を使って仕立てる場合は特に注意が必要です。
仕立てる場合は専門家に相談することをおすすめします。
5. 不適切なクリーニングや保管方法
洗濯やクリーニングを適切に(きれいに落ちていない)行わなかったり、洗濯後でも過剰に湿った状態で保管すると、シミやカビが発生しやすくなります。
特に、浴衣をしまう場合は糊付けするとかえって、糊がしみになることがあります。
これらの原因を理解し、適切な保存方法や手入れを行うことで、黄ばみやシミ、カビの発生を防ぐことができます。
対処法
1. 胴裏の状態を確認する
まず、胴裏の黄ばみやシミの程度を確認しましょう。軽度の黄ばみであれば、急を要する対処は必要ない場合もあります。しかし、広範囲にわたる黄ばみやシミがある場合は、早めの対応が望ましいです。
これは母の大島紬で、よく着ていたのを覚えています。普段、着物を着ない妹のところで長い間保管されていましたが、40年以上ぶりに私の元にやってきました。胴裏にシミはありますが、カビ臭はないので、洋服ミックスで、南座顔見世興行を楽しみました。




2. 胴裏の交換を検討する
胴裏の黄ばみやシミが広がっている場合、新しい胴裏に交換するのが最も効果的です。交換費用は、着物の種類や業者によって異なります。相場がわかりにくい場合は、いくつかの業者から見積もりを取って比較することをおすすめします。
見事に変色しています。幸い表地には移っていないので、孫用に洗い張りをすることにしました。
2024年12月5日現在、洗い張りの費用は税込みで11,000円でした。


3. カビ対策を行う
シミの原因がカビである場合、丸洗いや遠赤外線によるカビ菌の除菌が有効です。カビは放置すると着物全体に悪影響を及ぼす可能性があるため、早めの対処が必要です。 素人には程度が分かりづらいので専門家に相談されることをおすすめします。
4. 定期的な陰干しで予防する
黄ばみやシミの予防には、定期的な陰干しが効果的です。乾燥した時期に風通しの良い日陰で着物を干すことで、湿気や匂いを飛ばし、カビの発生や黄変を防ぐことができます。 箪笥の扉や引き出しを開けるだけでも空気が通い、違います。
着物を着てお出かけすると自然と風通しになります。着用後は汚れがないか確認して1〜2時間陰干したのち、きれいに畳んで保管してください。
5. 専門店への相談
自己判断でのシミ抜きや漂白は、着物を傷めるリスクがあります。特に胴裏はデリケートな素材でできているため、専門のクリーニング店や悉皆屋(しっかいや)に相談することをおすすめします。
上記の黄ばんでしまった着物の胴裏をほどき、洗い張りを行った結果、新品のような反物に生まれ変わりました!✨
2024年12月5日現在、洗い張りの費用は税込みで11,000円でした。
この反物は、もう少し余裕ができたら仕立て直す予定です。仕立て代は約24,000円ほどかかり、さらに胴裏代も必要になりますが、今回は別の着物をリメイクした際に使っていない胴裏を再利用しようと思っています。
少しずつ工夫しながら、大切な着物をよみがえらせていきたいです。


6.着て出かける
黄ばみやカビ臭が気になる着物でも、着ることで風通しが良くなり、お手入れの代わりになることがあります。寸法が合わない場合は、洋服と組み合わせて楽しむのもおすすめです。
特に冬は、インナーや足元を暖かくすると快適に着こなせます。工夫次第で、どんな着物ももっと楽しめますよ!






まとめ
いただいた着物も自分の着物も、維持や手入れには費用がかかります。胴裏を交換しても、その後また長期間使わずにしまっておくと、結局元の状態に戻ってしまうこともあります。
だからこそ、着物は定期的にチェックし、早めに手を打つことが大切です。
①着物は着ることで自然と風が通り、その美しさを長く楽しめます。
②黄ばみやシミがあっても、洗い張り・仕立て直し・リメイクで再生できます。
③シミが合ってもカビ臭がない着物は、洋服と合わせてコーディネートすれば、新しい楽しみ方が見つかります。
こうした工夫を重ねれば、大切な着物を守りながら、自分らしいスタイルで着物ライフを楽しめます。
もちろん、頂かないという選択肢もひとつの方法です。
一回も着ていない姉の紬、胴裏の黄ばみが酷かったのでリメイクするためにほどいている写真


この記事が皆さまの参考になれば嬉しいです。
胴裏の黄ばみと派手になった一回も着ていない姉の紬を思い切ってコートにリメイクしたら、日常使いになりました。


なお、着付け教室も開講しておりますので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。お待ちしています!
また、着付け教室も開講しておりますので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。お待ちしています!
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