40年前の派手な【角通し】という型の江戸小紋の染め直しの手順と活用法

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着物歴30数年の着付け講師みつ子が派手になって着ることが出来なくなった江戸小紋を染め直してまで着るわけと活用法をお伝えします。

染める前の色です。

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目次

江戸小紋が派手になったので染め直しました。

  1. 小さな裂の色見本を見て一か八かでチョコレート色を上からかけて染めてもらいました。
  2. 一旦、着物をほどいて反物状につなぎそれをチョコレート色の染液にドボンとつけて染めます。
  3. もっといろんな工程がありますが、そのあと、きれいに幅を整え着物に仕立てます。

赤い上から染めるので仕上がりの色は予想できないのですが、案外いい色に仕上がってきました。

全く仕上がりの色が指定できないので決め手は茶系か紫系しか選べません
何故かというと、もともとが朱赤なので、茶色をかけると茶系に紺系をかけると紺と赤なので紫系になります。
それくらいのざっくり感になってしまいます。あとは、職人さんの経験値でしょうか?

もともとの朱赤は若い人でも今は着物としては着ない色味です。

明るい色味も昔の色とはトーンが違ってきています。

嫁入り道具として母が作ってくれたので何とか箪笥の肥やし脱出を図りたかった事と

有名な型彫師の手彫りの型を使って手染めしてあることに価値を感じ

費用をかけてもよみがえらせたいとの強い思いがありました。

結果的に、手持ちのいろんな帯も合わせやすく重宝する着物になりました。

ただ、生地に縮みが出て身丈(着物の丈)がギリギリになりました。

おはしょりが少なくなりますが、腰ひもの位置を下げる着付けテクニックで乗り切れます。

元々の色、朱赤に江戸小紋の角通しという型で染められていました。

重要無形文化財型彫し樋口実氏の作品で、細かい四角形が規則正しく並んでいる柄です。

遠目には無地に見えますが細かい四角の型が味を出しています。

赤みのある茶色に染め上がって着ました。

武士の裃が発祥の江戸小紋には代表的な型があります
①鮫 ②行儀 ③通し ➃万筋 ⑤大小あられ 江戸小紋5役
いずれも、カジュアルシーンからセミフォーマルシーンまで
着用でき、紋が入ってなければ名古屋帯を合わせて
気軽なお出かけなどに着ていけます。
なので、紋を入れないほうが着用範囲が広がり便利な着物になります
持っていて重宝な着物です。
もう少し詳しく知りたい方は下記の記事をご覧下さい。

江戸小紋のおすすめ

特に手彫りの型や手染めにこだわらなければ簡易的な染めの江戸小紋も見た目変わらないことが多いので
比較的安価で購入することが出来ます。

以下にモダンさと格調を併せ持つ江戸小紋のおすすめを挙げました。

紋を入れないほうが着用範囲が広いですので、入れない前提で参考にしてください。

一枚作るなら着用範囲の広いベージュ系の鮫小紋がお勧めです。

行儀の江戸小紋も帯合わせで名古屋帯でカジュアルシーン、洒落袋帯でセミフォーマル、袋帯でフォーマルシーンと着回しやすく年齢幅も広いです。

大小あられは古典的な柄ですが帯合わせでモダンにもなり、季節の染め帯もや名物裂などの織り帯に変えればお茶お稽古にも最適です。

角通しは私の染め直しの着物と同じ型でモダンから略礼装まで対応可能の着回しやすい柄です。

万筋は上等なスーツ感覚の着物です。帯合わせでカジュアルにも略礼装にもなる便利な着物です。

江戸小紋まとめ

メリット

  • 江戸小紋はお洒落着としてはもちろん柄の選び方や帯合わせ次第で活用範囲の広い着物
  • 江戸小紋は一色染めなので染め直しの費用が比較的抑えられる(ドボンとつけて染められるので)
  • 江戸小紋5役(鮫、行儀、角通し、万筋、大小あられ)はモダンな着方から略礼装まで対応可能
  • 江戸小紋は色目によって慶弔両用可能(薄いグレーやベージュ)
  • 江戸小紋は柄(型)が豊富で楽しめる。(万筋に宝尽し、野菜、四文字熟語など)
  • 江戸小紋は一枚持っておくと便利

デメリット

  • 江戸小紋は手彫りの型を使って手染めをすると価格がものすごく高い
  • 江戸小紋は遠目では色無地に見える

結論としては、メリットの方が多いです。

私が費用をかけてまで染め直した理由は

手彫りの型の味のある素晴らしさと、とろんとした優しい生地感を実感したかったからです。
両方とも蘇ってよかったです。

江戸小紋活用法

江戸小紋は、伝統的でありながら現代的な感覚でも楽しめます。

TPOに応じた着用

江戸小紋は、フォーマルからカジュアルまで幅広い場面で活用できます。

• フォーマルな場:結婚式や正式な行事には、色無地のように見える極鮫のようなシンプルで上品なデザインが適しています。帯も格調高いものを選ぶと良いでしょう。

• セミフォーマルな場:パーティーやお茶会などでは、行儀や角通しのデザインを選ぶと良いです。少し華やかな帯を合わせることで、エレガントさを引き立てます。

• カジュアルな場:普段着としても活用できる明るい色や少し大きめの型の模様を選ぶと、カジュアルな印象になります。帯もシンプルなものを選ぶと良いでしょう。

帯のコーディネート

江戸小紋には多くの帯が合わせやすいです。以下のような帯を選ぶと良いでしょう。

• 袋帯:フォーマルな場には、格調高い袋帯を合わせます。金銀糸が入った華やかなものが一般的です。

• 名古屋帯:カジュアルからセミフォーマルまで幅広く使えます。色柄のバランスを考えたコーディネートを楽しんでください。

• 半幅帯:カジュアルな装いには、半幅帯が気軽でおすすめです。明るい色やポップな柄のものを選ぶと良いでしょう。

袋帯を合わせて式典に出席しました。

軽めのモダンな洒落袋帯で普段のお稽古に着ました。

季節感のある着こなし

季節に応じた素材や色柄を選ぶことも大切です。

• 春:明るく軽やかな色合いの江戸小紋が適しています。桜や花柄の帯を合わせると季節感が出ます。

• 夏:薄手の生地で涼しげなデザインを選びます。水色や白地の江戸小紋が良いでしょう。

• 秋:深みのある色合いのものが合います。紅葉や秋草の柄の帯を合わせると、季節感が増します。

• 冬:暖かみのある色や素材を選びます。濃い色の江戸小紋や金銀糸が入った帯が合います。

名古屋帯でお茶のお稽古に行きました。

アクセサリーの活用

江戸小紋には帯締め、帯揚げ、帯留めなどのアクセサリーも楽しめます。

これらを季節やTPOに合わせてコーディネートすると、さらにおしゃれな着こなしが楽しめます。

大きめな型の江戸小紋はカジュアル感が出ます。帯留めを楽しめます。

メンテナンス

  • 江戸小紋は繊細な染色技法で作られているため、丁寧に扱うことが大切です。
  • 着用後は風通しの良い場所で陰干しし、シワを伸ばしてから収納します。
  • 必要に応じて専門のクリーニングを利用してください。

江戸小紋の美しさと格式を活かしながら、シーンに応じた着こなしを楽しんでください。

最後までご覧頂きありがとうございます。この記事が参考になれば嬉しいです。

着付け教室も開校しています。お問い合わせお待ちしております。

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