「夏着物を涼しく着こなす5つのコツ|熱中症寸前だった私が辿り着いた方法」

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質問者さん

暑い季節でも着物を着る機会があります。夏の着物を涼しく着る工夫があれば、ぜひ教えてください。

みつ子

私も、質問者さんと同じように夏着物を涼しく着る方法を探し、いろいろ試しています。
夏着物は着ている本人にとってはとても暑いのですが、その独特な透け感が、見た目には涼しげな印象を与えてくれます。

できれば、その涼やかな見た目のまま快適に着られるといいですね。

この記事は、夏着物を少しでも涼しく着こなしたい方にぜひ読んでいただきたい内容です。

夏にタオルでウエスト補正をしていた頃、熱中症になりかけた経験を持つ、着物歴30年以上のみつ子が、試行錯誤の末に考えた工夫をお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。

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目次

結論

1. 身に着ける枚数をできるだけ減らし透ける着物の場合は必要最低限の工夫で透け感を防ぐ。

2. 補正具は涼しい素材のものを使う。

3. 涼しい素材の着物を選ぶ。

4. 通気性の良い帯結びをする。

5. 冷感を得られるアイテムを活用する。

1.身に着ける枚数を減らして透けも防ぐ

夏着物は透け感を楽しみつつ、必要以上の透けは防ぎたいもの。以前は裾除けと長襦袢を重ねていましたが、枚数が増えて暑さが気になっていました。

そこで、裾部分だけ袷の生地になった襦袢「き楽っく極」に切り替えました。裾除けなしでも透けを防げて、フォーマル・カジュアルどちらでも快適です。袖は夏用の絽に付け替えて使っています。

透け感が強い着物には白い居敷き当てがかえって目立つことがあるため、居敷き当てを使わずに「き楽っく極」で透けを防ぐのがおすすめです。

質問者さん

袷用の襦袢なのに暑くないのですか?

みつ子

き楽っく一枚で良いので、絽の襦袢+裾除け二重よりは涼しいです。一石二鳥で夏着物に適しています。

正絹で自宅で洗える暑さ対策もできる「き楽っく極」
正絹で自宅で洗える暑さ対策もできる「き楽っく極」

衿をファスナーで付け替えるだけ!しかも正絹でウォッシャブル。

地模様が美しい替袖で簡単着脱

「き楽っく極」(袷用の正絹襦袢)」の袖を夏用の絽に付け替え、裾は袷用のまま使っています。裾よけを減らせるので、フォーマルでもカジュアでも透け感を防ぎつつ快適に着られます。

「き楽っく極」(袷用の正絹襦袢)」の衿と袖を夏用の絽に付け替え夏襦袢として着る
「き楽っく極」(袷用の正絹襦袢)」の衿と袖を夏用の絽に付け替え夏襦袢として着る

2. 補正具は涼しい素材のものを使う。

以前はタオルを使って補正していましたが、熱中症になりかけた経験から別の方法を探していました。調べているうちに、涼しくて補正と汗取りの両方ができる「くノ一麻子」に出会いました。価格は高めでしたが、試しに購入したところ、説明通りの快適さで驚きました。

それ以来、タオル補正はやめて、「くノ一麻子」に加え、ウエスト補正と汗取り機能を兼ねた「満点腰スッキリパット+メッシュ」を組み合わせて使っています。そのおかげで、以前よりも夏場の着物が涼しく(暑さが和らぎ)快適になりました。今では夏だけでなく、かなりの期間愛用しています。

もし、これらを全て揃えるのが難しい場合でも、麻素材のタオルを補正に使うと暑さを軽減できるのでおすすめです。

※72歳の現在は、胴回りが太くなって「満点腰スッキリパット+メッシュ」は使っていません。

くノ一麻子を知る前は灯芯入のアシベ織汗取り肌着を使っていましたが汗取りの範囲も狭く、大汗の時の、充分な効果はありませんでした。

汗取りと涼しさ抜群の「くノ一麻子」
汗取りと涼しさ抜群の「くノ一麻子」

汗をかいても大丈夫と思うと不思議と暑さが軽減するように思います。

3. 涼しい素材の着物を選ぶ。

以下のように簡潔にまとめてみました。

夏におすすめの着物素材:

• 絽(ろ)・紗(しゃ):薄手の絹素材で通気性が良く、袷(あわせ)よりも涼しい。

• 麻(あさ):非常に通気性が良く、汗をかいてもすぐ乾くため、夏に最適。

• 綿(めん):通気性が良く、手入れも簡単。(綿コーマ地の浴衣は布目が詰まっているので暑い時も)

夏場のカジュアル着物には、の着物が特に涼しく快適です。ただし、下に着る肌着の工夫も大切です。

正装着物:フォーマルな場、式典や儀式などで着る着物は主に正絹が使われ、麻や綿の着物は着ないことが多いです。

4. 通気性の良い帯結び

博多織り夏帯や芯の入らない帯を使うのはもちろん

夏に涼しさを感じられる帯結びのポイントは、帯の厚みを抑え、通気性を確保することです。以下に、夏向きの帯結びの方法をいくつかご紹介します。

1. 吉弥結び

特徴: 帯の形がコンパクトでヒップもカバーでき背中に厚みが出ず、涼しく感じられます。浴衣や普段着の着物にぴったりの結び方です。

最も涼しい博多紗献上半幅帯で吉弥結び
最も涼しい博多紗献上半幅帯で吉弥結び

2. 文庫結び(軽めにアレンジ)

特徴: 短い帯でも結べ、シンプルかつ華やかさもあり、通気性を意識した結び方にアレンジ可能です。

どんな帯でも可愛くも大人っぽくもで着る文庫結び
どんな帯でも可愛くも大人っぽくもで着る文庫結び

長い場合はタレの部分を最後にくるっと被せます。

3. カルタ結び

特徴: 帯を折りたたんで仕上げるので、厚みが少なく、見た目もすっきりします。

背中が帯幅くらいでぺたんこなカルタ結び
背中が帯幅くらいでぺたんこなカルタ結び

4. 片ばさみ結び

特徴: 帯の片方をスッキリまとめる涼しげな結び方で、粋な印象を与えます。

手順:

1. 帯を一周巻き、手先と垂れを結ぶ。

2. 垂れを片側に流し、帯に挟む。

3. 形を調整して軽快な仕上がりに。

これらの結び方は、厚みを抑えつつ見た目も涼しげなので、夏の着物や浴衣に最適です。帯を結ぶ際には、素材が軽い夏用の帯を使うとさらに快適になりますよ!

大人な帯結びの片バサミ
大人な帯結びの片バサミ

5.お太鼓むすび

通気性の良い羅の帯で帯枕なしの小ぶりなお太鼓
通気性の良い羅の帯で帯枕なしの小ぶりなお太鼓

5. 冷感アイテムを利用する。

涼しい襦袢

カジュアル着物の下には麻襦袢がおすすめです。麻は、着ると体感温度が2度下がると言われるほど、ひんやりとした涼しさを感じられます。

着方の工夫

• ゆったりと着る:帯の上線に少しゆとりを持たせて着ることで風通しが良くなり、涼しさを感じやすくなります。
• 襟元を少し開ける:衿の抜きを少し多めにしたり、衿元を少し開けることで風が通りやすくなります。

小物の活用

扇子

携帯しやすい扇子を持ち歩き、涼を取ることができます。

あまり色柄がない方がどんな着物にも合わせやすいです。

• ハンディーファンも便利ですが、私は扇子を帯に挟んで、すぐ取り出せるようにしています。

保冷剤

• また、手ぬぐいを使って保冷剤を入れる紐状のものを手作りし、首の後ろに巻いています。首元がひんやりすると、体全体が涼しく感じられておすすめです。

• 以前は保冷剤を直接衣紋に挟んでいましたが、歩いているうちに背中までずり落ちてしまうことがありました。

• 今では、この手作りの保冷剤入れを肌襦袢の上から着物に重ねて使うことで、保冷剤が落ちる心配もなく、快適に移動できます。

手拭いで作った保冷剤入れです
手拭いで作った保冷剤入れです
後衿りが冷たいだけでもだいぶ助かります
後衿りが冷たいだけでもだいぶ助かります

日傘

日差しを避けるために日傘を使うと、直射日光を防ぐことができます。

晴雨兼用をいつも使っています。折りたたみ軽量だとなお便利です。

すだれ帯板やメッシュ帯板

• 帯板も通気性を良くしたほうが暑さは軽減できます。

たかはしきもの工房のすだれ帯板は帯板の下の蒸れが防げます。今は年中これ一択です。くるくる丸めて収納も場所を取りません。

くるくる巻いた すだれ帯板
くるくる巻いた すだれ帯板
たかはしきもの工房のすだれ帯板(私物)


日中の活動を避ける

• 朝夕の時間帯を選ぶ:特に暑い日中を避けて、比較的涼しい朝夕に外出するようにすると快適です。

• 日陰を選んで歩く:なるべく、歩く距離を少なくする道筋を考えて建物等で日陰になる道を歩く。

まとめ

夏着物を涼しく快適に着るためのポイント

1. 身に着ける枚数を減らす

身につけるものを必要最低限にして、できるだけ涼しく過ごしましょう。

涼しさを損なわずに透け感をカバーできる「き楽っく極」は透ける着物に最適です。

2. 補正具は涼しい素材のものを使う。

• 肌着:「くノ一麻子」など、通気性が良く涼しい素材を使う。綿のタオルは保温効果があるのでおすすめはしません。麻のタオルがおすすめです。

3. 涼しい素材の着物を選ぶ。

• 着物:カジュアルなら麻、フォーマルなら絽がおすすめ。

4. 通気性の良い帯結びにする

半幅帯を使って軽くて涼しい帯結びやお太鼓結びの場合はお太鼓をこぶりにするなどしましょう。

5. 冷感アイテムを利用する

• 保冷剤を手作りの入れ物に入れて衣紋や首元に当てる。

• 扇子や日傘を持ち歩く。

• 移動時の工夫

日陰を選んで歩く、可能であれば建物の中を通るようにする。

これらの対策を取り入れてからは、熱中症兆しがなくなりました。特に「くノ一麻子」や「き楽っく極」は、年中使えてコストパフォーマンスも良く、夏着物をよく着る方におすすめです。

私が実際に行っている具体的な方法は、以下の通りです。

• 肌着は涼しい素材にする・・・「くノ一麻子」これ1枚で補正も汗取りも

• 襦袢は涼しい素材にする・・・普段着は麻襦袢、絽や紗の正装着物は「き楽っく極」これ1択

• 襦袢の袖が不要な場合は外す・・・「き楽っく極」暑かったので着たままバリッと外しました

• 透ける着物には透けない襦袢を使う・・・「き楽っく極」これ1枚で透け防止

• 涼しい素材の着物を選ぶ・・・麻や綿、正装着物なら絽や紗(めったに着ないですが汗対策をしっかりして)。

• 冷感アイテムを活用する・・・扇子や日傘、衣紋に保冷剤を入れる

• 移動時の工夫・・・日陰を歩く、できれば冷房完備の建物の中を通る

みつ子

もちろん、全く暑さを感じずに着物を着られるわけではありませんが、着物の下着を工夫することだけでも確実に楽になったと感じています。

肌着や着付け小物を考案してくださる「たかはしきもの工房」や「き楽っく極」のメーカー、衿秀さんに感謝しています。各メーカーさんが開発改良してくださったおかげで、これらの便利なアイテムを使うことができ、暑さを少しでも軽減できました。

今回ご紹介した肌着の工夫に加え、『くノ一麻子』や『き楽っく極』『すだれ帯板』など、実際に使っている方のお声も、今後記事でお届けできたらと思っています。

質問者さん

結局のところ、夏着物は下に着るものが決め手なんですね!
そんなに差があるとは思いもしませんでした。
揃えるのに費用が掛かりそうだけど1回揃えたら何年も使えるので早いほうが良さそうね。検討してみようかしら?

みつ子

「たかはしきもの工房」の製品は、アンテナショップやデパート、着物店で取り扱いがあります。サイズがとても重要なので、使用方法やぴったりのサイズについては、ぜひ店舗で相談必須です。詳しくは「たかはしきもの工房」のホームページをご覧ください。

たかはしきもの工房https://www.kimonokoubou.co.jp

「き楽っく極」はネットで注文できますが、寸法で迷った場合は、問い合わせやよくある質問を参考にして検討してください。

衿秀https://www.erihide.jp

どちらも安い買い物ではないので、失敗しないようにじっくり手間をかけて選んでください。自分にぴったりなものはそれだけの価値があると感じています。

たかはしきもの工房と衿秀の商品カタログの写真
高島屋でいただいたパンフレットです。

高島屋京都店でカタログをいただいてきました。月曜日(要確認)には、たかはしきもの工房のアドバイザーさんが在席されており、試着やアドバイスを受けることができるそうです。

これらの方法を取り入れることで、涼しげな着姿を目指すことができます。ただし、最近の暑さは非常に厳しいので、無理はなさらないようにしてください。

最後までお読み頂きありがとうございます。この記事が参考になれば嬉しいです。

前結び講座や着付け教室も開校しています。お気軽にお問い合わせください。

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着付け講師みつ子

「衿元がうまく決まらない」「帯結びが苦手」——記事だけでは難しいところは、直接お教えできます。京都で着付け教室を開いています(講師:日本着装協会認定講師 みつ子)。

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