こんにちは、着付け講師30数年のみつ子です。
お母さんやおばあさんから譲り受けた名古屋帯、柄は素敵なのに「短くて締めにくい」と感じることはありませんか?
アンティークやリサイクルの帯に短いものが多いのは、昔の人が現代人より小柄だったためです。サイズが合わなくても、工夫次第で十分活用できます。
この記事では、短い名古屋帯を締めるときの5つの対処法と、私が実際に試みている工夫をご紹介します。
なぜ短い帯は締めにくいの?
名古屋帯には「標準サイズ」があります。
- お太鼓柄の中心からタレ先まで:約68cm
- お太鼓柄と前柄の間(胴回り分):約98cm
- 前柄から手先の端まで:約200cm
このいずれかが短いと、前柄をきれいに出そうとするとお太鼓の柄がうまく出なかったり、お太鼓が崩れやすくなったりします。

どの部分が短いかによって、対処法も変わります。自分の帯のどこが短いかをまず確認しましょう。
着物や帯には昔の寸法(尺)で表示されているものがあるため、尺とセンチ両面のメジャーが一つあると便利です。
短い帯の対処法5つ
①帯枕を小さくする
お太鼓を作るときに使う帯枕を小さいものにすると、タレの折り返し部分が少なくて済み、短いタレでもお太鼓が作りやすくなります。
帯枕の厚みや大きさを変えるだけで、同じ帯でも締めやすさがかなり変わります。小さめの帯枕をひとつ用意しておくと便利です。

②足し布(たしぬの)をする
胴に巻く部分(前柄と手先の間)に別の布を足して、帯の実質的な長さを補う方法です。下になる部分なので着用中は見えません。
できるだけ同色の布を使います。少し手間がかかりますが、短い帯を長く使いたいときに有効な方法です。
胴だけで足りない場合はお太鼓の隠れる部分にも足すことができます。

③補正を省略する
着物を着て帯を締めるとき、タオルなどで胴回りを補正する方法があります。この補正を省くと、その分胴回りが細くなり、帯の前柄が出しやすくなることがあります。
補正は必ずしも必要ではありません。まず補正なしで試してみて、帯がきれいに見えればそれで十分です。
④和洋折衷スタイルで締める
着物をコンパクトな洋服と組み合わせて名古屋帯を合わせる和洋折衷スタイルなら、補正なし・帯枕なしで締められることがあります。
補正や帯枕がない分、帯の消費する長さが減るので、短い帯でもうまくまとまりやすいです。
【和洋折衷スタイルの着用例】補整なし、シースルーブラウスの上にデニム着物をきて短い帯を締めました。

⑤YouTubeで短い帯の締め方を探す
「名古屋帯 短い 締め方」で検索すると、短い帯専用の締め方を紹介している動画が見つかります。
帯の長さによって最適な締め方が異なりますので、動画を参考にしながら自分に合った方法を試してみてください。
私が実践している工夫
工夫その1:和洋折衷スタイルで補正なし・帯枕なし
私は夏の薄物の季節など、着物の代わりに洋服に名古屋帯を合わせることがあります。このとき、補正なし・帯枕なしで締めると、短めの帯でも前柄もお太鼓もうまく出せることが多いです。
帯枕を使わないので帯の高さは出ませんが、すっきりとしたシルエットになります。
【和洋折衷の着用例】

工夫その2:銀座結びで帯枕を省略
夏場に麻の着物を着るとき、銀座結び(お太鼓の下線をV字に開けるカジュアルな結び方)をすることがあります。
銀座結びには専用の小さめの帯枕か腰紐が向いています。手先で押さえるタレの折り返しが不要なので、タレが短めの帯でも対応できます。
【写真:銀座結びの着用例】

どうしても締めにくいときは?
上記の方法を試してもどうしても締めにくい場合は、無理に締めるよりも思い切った方法を検討するのもひとつの選択肢です。
着物リメイクとして活かす
帯の素材や柄が気に入っているなら、バッグやクッションカバー、テーブルランナーなどにリメイクする方法があります。染め帯の美しい柄を日常使いのものに活かせます。
専門家に相談する
着付け教室や呉服店では、帯の長さに関する相談も受け付けています。「足し布」を専門家に依頼することも可能です。
費用がかかりますがお気に入りの帯で長さが出せるならば良い選択です。
まとめ
短い名古屋帯の対処法をまとめます。
- 帯枕を小さくする
- 足し布をする
- 補正を省略する
- 和洋折衷スタイルで締める
- YouTubeで短い帯の締め方を探す
帯のどの部分が短いかによって、有効な方法が変わります。まずは自分の帯の寸法を確認してから試してみてください。
新しく名古屋帯を購入するときの注意点については、こちらの記事もご覧ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
着付け教室も開校しています。帯選びや帯の締め方のご相談はお気軽にお問い合わせください。

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