【要注意!】着物の汗が招く“黄ばみ地獄”とその解消法

みつ子

お茶のお稽古を再開しようと思い、夏用の色無地を久しぶりに出しました。
畳紙(たとうし)を開けてびっくり!
ブルーの着物の背中と腰のあたりが、黄色く変色していたのです。
着用後はいつも丸洗いや汗抜きなどのお手入れをしていたはずなのに、こんなことになるなんて…。

質問者さん

お手入れしてるのに、なぜ、そんなことになったのかしら!?

みつ子

老舗の着物専門店(ゑり○)でお手入れしてもらったので、汗はしっかり取れているはずでした。
そのまま安心して長い間しまいっぱなしにしていたのが、良くなかったのかもしれませんね。

まり

しまいっぱなしにすると良くないの?

みつ子

お手入れの際、2回分の汗抜き料金も請求されていたので、汗はしっかり落ちていると思っていました。お手入れ直後であればお店にクレームを言うこともできたかもしれませんが、何年も経ってからでは言いにくいものです。

こうしたことからも、着物を長期間しまいっぱなしにするのは避けたほうがいいと痛感しました。

まき

それでも、一言お店に相談してみればよかったのでは?と思います。

みつ子

着物を出した瞬間、あまりにもひどい変色に驚いて頭が真っ白になりました。
汗の付く帯枕の下や腰紐のあたりが真っ黄色に変色していて…。
写真を撮るべきだったのですが、動転してすっかり忘れてしまいました。

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目次

結論

汗から着物を守り、美しく保つためには、以下のポイントを押さえましょう:

• 夏物の着物は、ひと夏着たら必ず丸洗いと汗抜きを行う:汗や汚れが生地に残ると、黄ばみや劣化の原因となります。定期的なクリーニングで清潔さを保ちましょう。

• 汗は丸洗いだけでは落ちないため、季節を問わず汗をかいたら汗抜きをする:ドライクリーニング(丸洗い)では汗などの水溶性の汚れは除去できません。汗抜きという専用のお手入れが必要です。

• 着物は定期的にチェックする:保管中も時々取り出して、黄変やシミやカビの発生がないか確認しましょう。早期発見で対処が容易になります。

• 汗を付けない工夫をする:汗取り肌着を着用して直接汗が着物に付かないようにしたり、汗をかきやすい時期や状況では着用を控えるなどの工夫が有効です。

これらの対策で、着物の美しさと寿命を保つことができます。

汗抜きせず放置したと誤解された動画

みつ子

写真は撮れませんでしたが、着物のお手入れをお願いした悉皆屋さん(着物専門のクリーニング店)が、汗による変色のビフォアを動画で公開していて、それを見ることができました。

変色があまりにもひどかったため、着用後に汗抜きをしていないと誤解されているようです。汗抜きをしていても、変色が進行していると、していないと判断されることがあります。、

悉皆屋さんに動画の訂正をお願いしましたが、いまだ対応していただけていない状況です(^_^;)

よろしければご覧ください。【悉皆おばさん京都】さんの動画を引用しています。

放置していたわけではないのですが、悉皆屋さんとしては、その方が目を引くサムネイルになるのかもしれませんね。

結局、着物の色を抜いて染め直してもらうことにしました。

1. 解いて

2. 端縫いして

3. 洗って

4. 色を抜いて

5. 好みの色に染めて

6. 仕立て直してもらいました

費用もかなりかかりました(2021年には出来上がり約7万円ほどでした)。

シミ抜きの専門家によると、汗が完全に落ちない場合があり、人間の身体から出た汚れは一番落としにくいそうです。逆に、科学的な成分やファンデーション、食べ物のソースなどは落としやすいとのことです。

みつ子

汗抜き代2回分支払ったのに、「黄ばみ地獄」がおきた経験から、私は汗抜きも大切ですが、まずは汗が着物に付かないように気をつけることに注力しました。

まき

それって実際にどんな方法を取ることなんでしょうか!?

質問者さん

私も汗は着物に付けたくないけれど、たくさん重ね着して暑くなるのは年齢的にちょっと無理だわ〜。

“黄ばみ地獄”の解消法

着物の汗による変色の解決策

黄変が取れないので解決策として、ブルーの着物を藤色に染め直し、再度仕立てました。

色抜きをして薄い藤色に染めても、黄変がすっかり取れて残らなかったのはありがたかったです。

黄変が起こっている場合はプロに相談して見積もりを取って検討してください。

うまくいくかどうかはケースバイケースになります。

プラスアルファアイテム

汗対策以外に涼しさも年齢的に重要課題でしたので色々情報を集めていました。

そんな時、偶然見つけた最強アイテム、、、

それは、汗取り肌着くノ一麻子です。涼しさと汗対策を兼ね備えた私の中の最強アイテムです。

涼しさを追求している際に、偶然にも汗対策に最適なアイテムを発見しました。

以下、仕様をたかはしきもの工房さんのくノ一麻子のページから一部分引用しました。

触りたくなる肌触りの、国産高級綿楊柳生地に、
こちらも国産の高級麻「近江の麻」で作られた麻わたをシート状にしてサンドしました。
天然繊維で最も吸湿性・放湿性に優れた麻わたが汗を吸い、直ぐに発散します。
更に特に汗をかく背中、脇の下にはやさしい肌触りで汗ジミを防ぐ防水布を使用。 だから爽やかでありながらきものを守るのです。
また、洗濯機での丸洗いが可能で、腰部分には補整用のポケットが付いており、カスタマイズもできます。

私の場合、胸の補正もできるので暑い時は和装ブラ無しでもなだらかな胸元になり助かっています。

汗を落とすことプラスアルファとしてくノ一麻子で黄ばみ地獄はほぼ回避できそうです。

※体型や体質に個人差があるのでほぼとしました。

くノ一麻子が必須になった出来事

くノ一麻子は高価なので購入を迷っていましたが、真夏にいつものタオル補正とあしべの汗取り肌着を使って外出したところ、熱中症になりかけました。

まり

わぁ、大変!大丈夫でしたか?

みつ子

着付け教室の帰りに、あまりの暑さで熱中症になりかけました。

そこで、思い切って「くノ一麻子」を購入することに決めました。
ウエストのタオル補正も本当に暑いので、代わりになるワッフル素材の「満点腰スッキリパッド」もすぐに購入しました。

まき

倒れなくて良かったですね〜。

質問者さん

実は私も同じように気分が悪くなって困ったことがありました。
最近の暑さは本当に異常ですものね。

みつ子

高齢者は特に熱中症対策をしっかりと行う必要があります。
「くノ一麻子」を素肌に着用し、締め付けて暑い和装ブラを使わず、腰のタオル補正の代わりに「満点腰スッキリパッド」を使うと、かなり快適になります。

「くノ一麻子」と「満点腰スッキリパッド」、「ステテコ」の上に麻襦袢を着る。

この組み合わせで、ここ3年間の暑い夏を快適に過ごしています。

「くノ一麻子」は、以前使っていた「あしべの汗取り肌着」と比べて、帯枕の位置まで麻綿が入っており、その部分の汗を防ぐ工夫がされています。汗対策の効果が格段に優れています。

「あしべ汗取り肌着」も悪くはありませんが、汗を防ぐ範囲が狭く、猛暑には効果が不足していると感じます。

ウエストはタオル補正より満点腰スッキリパッドのほうが体感温度が低く感じます。

満点腰スッキリパッドとにメッシュの腰パッドを入れれば一巻きでヒップとウエスト補正ができます。

好みですが、くるりと巻く裾よけよりステテコのほうが脚の内股の汗を吸ってくれます。

何度も使用のもので少し見苦しいかもしれませんが範囲の広さをご覧ください。

写真のように、麻綿が背中の帯枕の上までしっかり入っているため、枕にかく汗もカバーしてくれます。

ウエストの下部分は、「満点腰スッキリパッド」がしっかりカバーしてくれます。

付け袖も付けられる着脱式テープが袖についています。

締め付けない補正が、最大の魅力です。
洗い替え用にもう1枚購入しました。確かに値段は高いですが、70歳の年齢を考えると、熱中症は命に関わる危険があります

予防にかかる費用は、治療費や健康リスクと比べれば、むしろ安いものです。「背に腹は代えられない」という言葉通り、着物生活にも健康が何より大切なのです

みつ子

「くノ一麻子」は高価ですが、夏以外の季節にも着用できます。
温暖化が進む昨今、着用期間が長く、着物の汗シミを気にせずに済むため、コストパフォーマンスは悪くありません。熱中症で足が前に進まないような思いは、もうしたくありません。

2024年5月13日 雨の日に今季初めてくノ一麻子、満点腰スッキリパッドのコンビで出かけました。透けない着物なのでステテコもなしです。

長襦袢もき楽っく極で快適でした。き楽っく極は袖と裾よけの部分が正絹製でしかもネットに入れて丸洗いできるスグレモノです

「くノ一麻子」は補正機能も備え、「き楽っく極」は丸洗いできる襦袢です。

これらを組み合わせれば、重ね着の手間が省け、洗濯も簡単。着物の夏支度がぐっと楽になります。

質問者さん

暑い夏、無理は禁物!そして、着物は涼しげに見えないとね。

みつ子

夏着物を着ていると、周りの人から「涼し気ですね〜!」と言われるのに、本人は実は暑くて大変でした。でも、「くノ一麻子」と「き楽っく極」なら、補正も兼ね、重ね着も不要。見た目は涼しく、実際も快適に過ごせます。本当に嬉しいですね!

2023年7月末の新幹線で真夏のお出かけには、いつもの「くノ一麻子」の一揃えで快適です。透け感のある無地の夏紬に羅の帯、本麻の長襦袢。麻素材の選択は、暑い季節の着物選びにおいて賢明です。

夏の着付けをより快適にする工夫の一つとして、銀座結びで帯枕なしにすれば背中の涼しさも確保できます。

着物と帯の汗対策は必須!

着物や帯の汗をしっかり落としてからしまうは鉄則

  • 基本的に夏物は、ひと夏使用したら必ず丸洗いと汗抜きをする!
  • 夏以外でも汗をかいたら汗抜きが鉄則です。汗は丸洗いでは落ちないからです。

※汗対策肌着などでしっかり対策している場合は個別のチェックで判断してください。

なるべく汗を付けない工夫が大切

しっかり汗を落とすことも大事ですが、今回の私の経験から完璧は望めないのが事実です。

ついた汗を落とすことより、汗を付けない工夫の重要性がお分かりいただけたと思います。

暑い時期に汗をかかないことはできませんが、着物に付けないこと!は工夫次第で可能です。

友人が私が推して「くノ一麻子」を購入し、真夏のお出かけで使用したところ、以下の感想をいただきました。

「くノ一麻子のおかげで快適でした。洋服で出かけるより楽かもしれません。ストッキングや靴は窮屈ですね。」

このように、「くノ一麻子」の着用時の快適さを同じように感じていただきとても嬉しかったです。

しまいっぱなしにせず時々チェックする

しまいっぱなしにせずに時々、乾燥した天気の良い日に出して、陰干しと変色や汚れの浮きがないかチェックをする!

乾燥した良い天気の日に陰干し(虫干し)ができたら一番良いですが、正直面倒です。せめて、箪笥の扉をあけて空気を入れ替えるくらいはして下さい。入れるとしたら防虫剤より乾燥剤のほうが大事です。もちろん、汚れ落としがしっつかりできている前提です。

まとめ

「くノ一麻子」と「満点腰スッキリパッド」、「ステテコ」の上に麻襦袢を着る。

この組み合わせで、ここ3年間の汗を着物や帯に付けない対策かつ、暑い夏を快適に過ごしています。

①汗は丸洗いでは落ちませんので、必ず別に汗抜きをしてください。もしわからなければ、呉服屋さんや悉皆屋さんに相談すれば教えてもらえます。

②また、着物を長期間しまっておくのではなく、時々畳紙を開けるだけでも良いので空気を入れ替えてください。

③本当は、着て出かけ、その後お手入れをしっかりするのが着物のトラブルを防ぐ一番の対策です。

「黄ばみ地獄」とも言える懲りごりの教訓を活かして、皆さんが汗による失敗を防げることを心から願っています。

着物のお手入れは費用、着付けは手間がかかりますが、着ることで人生が華やかになり、女性らしさが引き立ちます!

年齢を重ねながらも、新らしく開発された便利なものは利用し、汗対策を簡単かつしっかりして、無理せず体に楽に着物ライフを楽しんで行きましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。私の失敗とそのリカバリーが、皆さんのお役に立てたら嬉しいです。

後ろで帯が結びにくい方の帯前結び講座や楽な着付けの着付け教室も開校しています。お気軽にお問い合わせください。

参考までに、たかはしきもの工房https://www.kimonokoubou.co.jp/のHPです。

いろんな着付け小物が開発されていて、ありがたいです。

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